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【神奈川県】オール3の内申点は81点|偏差値との関係と必要な当日点

通知表が9教科すべて3だった場合、神奈川県公立高校入試で使う内申点は135点満点中81点になります。100点満点に換算すると60.0点です。

検索すると「オール3は偏差値40前後」という説明が並びますが、この対応には根拠がありません。内申点と偏差値はもともと違うものを測る尺度で、一方からもう一方を決めることができないためです。この記事では、その理由と、代わりに神奈川の選考式から計算できること——オール3とオール4の差が、当日の学力検査で何点分にあたるか——を整理しました。

オール3は神奈川の内申点で81点

神奈川県公立高校入試の内申点は、第2学年の9教科の評定の合計に、第3学年の9教科の評定の合計を2倍したものを足して計算します。

9教科すべてが3の場合は次のとおりです。

  • 第2学年:3 × 9 = 27点
  • 第3学年:3 × 9 × 2 = 54点
  • 合計:27 + 54 = 81点(135点満点)
  • 100点満点に換算:81 ÷ 135 × 100 = 60.0点

【参考:https://www.pref.kanagawa.jp/documents/63604/03_1_ippan_3.pdf /A=(第2学年の9教科の評定】

オール1〜オール5の換算表

評定素内申(1学年分)135点満点100点換算
オール545135100.0
オール43610880.0
オール3278160.0
オール2185440.0
オール192720.0

評定が1つ上がるごとに、135点満点では27点、100点換算では20.0点ずつ動きます。

「45点満点」と混同しないように

「内申30」「内申40」という言い方を見かけますが、これはある学年の9教科の評定を足しただけの数字(素内申)で、満点は45点です。神奈川県の公立入試で使うのは、2学年分を合わせた135点満点のほうです。

計算方法の詳細は神奈川県の内申点の計算方法で解説しています。

「オール3=偏差値◯」という対応は成り立ちません

オール3が偏差値でいくつにあたるかを、一意に決めることはできません。評定と偏差値は、そもそも別のものを測っている数字だからです。

評定は到達度を表す

文部科学省は、中学校の5段階の評定を次のように定めています。

評定定義
5十分満足できるもののうち、特に程度が高い
4十分満足できる
3おおむね満足できる
2努力を要する
1一層努力を要する

いずれも「目標に対してどこまで到達しているか」という表現です。クラスで何番目か、県内で上位何%かといった位置の情報は含まれていません。

【参考:https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/attach/1415198.htm /「十分満足できるもののうち,】

偏差値は集団内の位置を表す

一方の偏差値は、ある集団の中で自分がどこにいるかを示す数字です。平均と同じ得点が偏差値50になり、集団が変われば同じ実力でも数字が変わります。難関校志望者が多く受ける模試と、県内全体が受ける模試では、同じ生徒の偏差値が違って出ます。

到達度の数字と、集団内の位置の数字。測っているものが違うため、「評定3なら偏差値いくつ」という変換式は存在しません。

「3は真ん中」でも「3は真ん中ではない」でもありません

オール3について、「3は真ん中だから平均」という説明と、「いや、3は真ん中ではない」という説明の両方を見かけます。

どちらも正確ではありません。評定は集団内での順位づけではないため、「真ん中かどうか」という問いの立て方自体が、評定には当てはまらないからです。評定3が意味するのは「その教科の目標をおおむね満足できる状態まで到達している」ということで、それ以上でもそれ以下でもありません。

「オール3はやばいのか」という不安に対しても、評定の定義から言えるのはここまでです。志望校に届くかどうかは、次に説明する別の計算で考えることになります。

神奈川で計算できるのは「当日点で何点分か」

偏差値に換算できない代わりに、神奈川の選考式からは実用的な数字が1つ計算できます。内申の差が、当日の学力検査で何点分にあたるかです。

内申の差は当日点に換算できる

神奈川県公立高校入試の第1次選考は、次の式で計算されます。

S1 = (a) × f + (b) × g

((a)=調査書の評定を100点満点に換算した数値、(b)=学力検査を100点満点に換算した数値、f と g は合計が10になる、それぞれ2以上の整数)

オール3の(a)は60.0、オール4の(a)は80.0なので、その差は20.0点です。この差を当日点で埋めるとしたら何点必要かは、f と g の比率によって変わります。

比率別の早見表

オール3とオール4の差(100点換算で20.0点)を、当日の学力検査で埋めるのに必要な点差

f:g(内申:学力検査)100点換算で必要な差学力検査500点満点での差
2:85.0点25点
3:78.6点43点
4:613.3点67点
5:520.0点100点
6:430.0点150点
7:346.7点233点
8:280.0点400点

※学力検査は5教科各100点の500点満点として計算しています。実際の教科数・配点は高校によって異なります。

当日点を重く見る高校(2:8や3:7)では、オール3とオール4の差は25〜43点にとどまります。5教科合計500点のうちの25点は、1教科の中で埋められる幅です。

内申を重く見る高校(7:3や8:2)では233〜400点が必要になります。500点満点に対してこの差は、現実的な範囲を超えています。

「オール3で行ける高校」が一律に決まらない理由

同じオール3でも、志望校の比率によって意味がまったく変わります。当日点重視の高校では大きなハンデにならず、内申重視の高校では当日の得点だけで埋めるのが難しくなる、ということです。

「オール3で行ける高校はここ」という一覧を見かけますが、公立高校の合格ラインは公表されていません。一覧に載っているかどうかより、志望校の f:g を確認して、自分の内申点から必要な当日点を逆算するほうが判断の材料になります。

f と g の値は、神奈川県教育委員会が例年6月に公表する「選考基準及び特色検査の概要」に高校ごとに載っています。塾も入試情報をまとめており、臨海セミナーの神奈川県公立高校入試情報ページなどで選抜方法の図解を見ることができます。

選考の全体像については神奈川県公立高校入試の仕組み【2027年度】でまとめています。

評定を上げるには観点別評価を見る

3つの観点のどれが足りないかを見る

5段階の評定は、3つの観点を総括したものです。通知表には評定の横に観点ごとのA・B・Cが並んでいるはずで、そこを見るとどこで止まっているかが分かります。

文部科学省は、評定と観点の関係を次のように整理しています。

評定は各教科の学習の状況を総括的に評価するものであり,観点は分析的な評価を行うものとして,各教科の評定を行う場合において基本的な要素となるもの

同じ「3」でも、3つの観点がすべてBの3と、1つだけCがある3では、次にやることが違います。

観点別にできること

観点主に見られるものできること
知識・技能定期テストの基礎問題、小テスト、実技の習得教科書の基本事項を落とさない。小テストを軽く扱わない
思考・判断・表現記述問題、レポート、発表、作品答えだけでなく理由を書く。レポートは指定された観点に沿って書く
主体的に学習に取り組む態度提出物の期限と内容、振り返りシート、授業での取り組み期限を守る。振り返りに具体的に書く。間違えた問題に手を入れてから提出する

神奈川県では、このうち「主体的に学習に取り組む態度」が第2次選考で直接点数になります。第3学年の9教科について、Aは3点、Bは2点、Cは1点として合計する仕組みです。

実技4教科も同じ重み

135点満点の計算に入るのは9教科すべてです。音楽・美術・保健体育・技術家庭も、主要5教科とまったく同じ重みで扱われます。オール3から動かしたいとき、主要5教科だけを見ていると、9教科のうち4教科分を置き去りにすることになります。

また、第3学年の評定は2倍で計算されます。中3の1学期・2学期に動いた分は、最終的な内申点に2倍で反映されます。

よくある質問

オール3は偏差値でいうといくつですか?

一意に決めることはできません。評定は目標にどこまで到達しているかを表す数字で、偏差値は集団の中での位置を表す数字です。測っているものが違うため、変換式が存在しません。「オール3=偏差値40前後」という説明を見かけますが、根拠は示されていないのが実情です。

偏差値50はオール3ですか?

偏差値50は「その模試を受けた集団の平均と同じ得点だった」という意味で、評定とは別の尺度です。偏差値50の生徒がオール3とは限らず、オール3の生徒の偏差値が50とも限りません。

オール3で高校に行けますか?

志望校によります。神奈川県公立高校入試では、内申と当日点の比率が高校ごとに決まっています。当日点を重く見る高校(2:8や3:7)では、オール3とオール4の差は学力検査500点満点で25〜43点分です。志望校の比率を確認したうえで、必要な当日点を逆算するのが現実的な進め方です。

中学でオール3だと何ランクですか?

評定はランクづけ(相対評価)ではありません。文部科学省の定義では、評定3は「おおむね満足できる」状態への到達を表します。県内で何番目といった順位の情報は含まれていません。

オール3から内申を上げることはできますか?

第3学年の評定は2倍で計算されるため、中3の取り組みは第2学年より大きく反映されます。まず通知表の観点別評価(A・B・C)を見て、3つの観点のどれが足りないかを確認するところから始められます。

神奈川でオール4だと内申点はいくつですか?

135点満点で108点です。第2学年が36点、第3学年が36点を2倍した72点で、合計108点になります。100点満点に換算すると80.0点です。

まとめ

オール3は神奈川県公立高校入試の内申点で81点(135点満点)、100点換算で60.0点です。偏差値との対応は成り立ちませんが、選考式を使えば「オール4との差が当日点で何点分か」は計算できます。

次にやることを1つ挙げるなら、志望校の候補について「選考基準及び特色検査の概要」で f:g の比率を確認することです。比率が分かれば、この記事の早見表から必要な当日点の幅が見えてきます。

参考にした資料(すべて2026年9月27日閲覧)

  • 神奈川県教育委員会「公立高校入学者選抜制度の概要」 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dc4/nyusen/nyusen/nyusenseidogaiyou.html
  • 神奈川県教育委員会「令和9年度 実施要領 一般募集(二次募集を除く)」 https://www.pref.kanagawa.jp/documents/63604/03_1_ippan_3.pdf
  • 神奈川県教育委員会「令和9年度 選考の方法と選考基準の見方」 https://www.pref.kanagawa.jp/documents/63368/00_mikata.pdf
  • 神奈川県教育委員会「令和9年度 選考基準及び特色検査の概要」 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dc4/nyusen/nyusen/senko_kijun.html
  • 文部科学省「別紙2 中学校及び特別支援学校中学部の指導要録に記載する事項等」 https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/attach/1415198.htm
  • 文部科学省「別紙4 各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨」 https://www.mext.go.jp/component/b_menu/nc/__icsFiles/afieldfile/2019/04/09/1415196_4_1_2.pdf
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この記事を書いた人

ハマジュク編集部は、塾講師や家庭教師として県内のトップ校に進学させる実績や、偏差値を30以上上げて志望校へ合格させた経験を持つメンバーで構成されております。全国トップ20(県内トップ3)の学校に進学した人や、中学受験を経験した人も在籍。受験や講師としての経験も踏まえて、横浜エリアを中心に高校受験に役立つ情報を発信しています。
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