「塾をやめたい」と子どもに言われたら親はどうするべき?
お子さんから突然「塾をやめたい」と言われると、困ってしまう保護者の方が多いのではないでしょうか。
入塾金や授業料、教材費などの費用も払い込んでいるので、頑張って続けてほしいと考える保護者の方が多いでしょう。
しかし、お子さんの塾をやめたい気持ちも尊重すべきです。お子さん自身が「あわない」と感じている塾にこのまま通い続けても、成績アップは期待できないかもしれません。
本記事では、子どもに「塾をやめたい」と言われたときに親はどういう行動をとるべきか解説します。
間違った判断をすれば、塾の費用ばかりかかって成績は上がらないかもしれません。さらには親子の信頼関係にヒビが入る恐れもあります。
「塾をやめたい」と子どもに言われたとき、焦らず最適な行動が取れるよう、ぜひ最後までお読みください。
「塾をやめたい」と子どもに言われたときに取るべき対応
お子さんに「塾をやめたい」と言われたときは、間違った対応をしないように気をつけておきましょう。
子どもが塾をやめたがっているときに、親が取るべき対応を解説します。
なぜ塾をやめたいのか理由をしっかりと聞く
お子さんから「塾をやめたい」と相談されたときは、なぜ塾をやめたいと思うのか、子どもの声にしっかり耳を傾けましょう。
話も聞かずに「勉強したくないだけでしょ?」と決めつけたり、「辞めるなんて許しません」と頭ごなしに否定したりするのはNGです。
対応を間違えると「何もわかってくれない」と親子の信頼関係を壊しかねません。まずは落ち着いて子どもの話をきちんと聞くことが大切です。
お子さんは、これまでずっと1人で悩んでいたのかもしれません。
思い切って塾をやめたい気持ちを打ち明けたのに、親が話も聞かずに否定しては、今後何も話してくれなくなるかもしれません。
子どもが思いをすべて吐き出すまで、途中で遮らずにしっかりと話を聞き、塾をやめたい理由を理解しましょう。
一緒に問題を解決できないか考える
子どもから塾をやめたい理由を聞きだしたら、問題を解決する方法を一緒に考えましょう。
子どもがつらいと感じていることの原因をつきとめて、どうすれば解決できるのか一緒に考えることが大切です。
たとえば塾が遠くて通うのが大変な場合、保護者の方ができる範囲で送迎してあげてはいかがでしょうか。
毎回は無理でも、できるだけ車で送迎してあげると、お子さんの負担を減らせます。
また、塾の講師と相性が悪くてお子さんがやめたいと感じているのであれば、講師の変更ができないか塾に相談してみましょう。
保護者の方がお子さんのつらさに向き合い、一緒に問題を解決できるよう前向きに考えることで、塾をやめなくても解決する方法が見つかることがあります。
塾に通いだしてからの成果を褒める
塾をやめたい理由は、思うように成績が伸びていないことが原因かもしれません。
塾に通っているのに成績が上がらないことで自信をなくしてしまう子どももいます。
このような場合は、塾に通いだしてからの成果を見つけて褒めてあげましょう。
たとえば「毎日自分から机に向かうようになったね」「苦手な数学の成績が上がったね」「部活と両立して頑張ってるね」などの言葉をかけると、塾に通いだしてからの成果を実感できるはずです。
お子さんは思っていたほど成績が上がらないと悩んでいるでしょうが、少しずつでも進歩していることに気づかせてあげることが大切です。
お父さんやお母さんに褒めてもらうと、お子さんは塾に対して前向きな気持ちになれるでしょう。
塾に通う目的を話し合って共通認識にする
塾に通う目的がはっきりしていれば、モチベーションを保てます。「将来の夢を叶えるためには○○大学に入学したい。
そのためには塾で英語の勉強に力を入れる必要がある」のように、塾に通う目的を親子で話し合って共通認識にしましょう。
塾に通う意義を実感できれば、塾をやめたいと思わなくなります。
塾に通うことにはどういう意味があるのか、将来の目標と結びつけることで、塾の勉強に主体的に取り組めるでしょう。
塾をやめることを考えたほうが良いケース
お子さんから「塾をやめたい」と相談されると、「頑張って続けてほしい」とお子さんを説得する保護者の方が多いのではないでしょうか。
しかし、理由によっては、塾をやめることを考えたほうが良いケースもあります。
合わない塾に無理に通い続けるよりも、お子さんに合う塾を探したり、別の学習方法を見つけたりするほうが得策です。
次のような理由で子どもが塾をやめたいと言うときは、やめる方向で検討したほうがよいでしょう。
人間関係によるストレスを抱えている
集団指導塾は学校のように多数の生徒が一度に授業を受けます。
クラスの中で人間関係のトラブルが起こることもあるでしょう。
塾での人間関係がうまくいかず、ストレスを抱えてしまえば塾に行くことがつらくなり、勉強に集中できなくなる恐れがあります。
人間関係は自分で改善したくても相手がいることなので、スムーズに解決するのは難しいかもしれません。
無理して通うよりも、その塾を離れて別の塾を探す、集中して勉強する方法を見つけたほうがよいでしょう。
講師や先生との関係性が良くない
講師や先生との相性が悪い場合、講師の変更が可能か塾に相談してみましょう。
集団指導塾であれば、クラスを変えてもらえないか聞いてみてください。
個別指導塾であれば、別の講師に変更できないか確認してみることをおすすめします。
子どもが講師と合わないと感じるのは「説明がわかりにくい」「性格が苦手」「厳しすぎる」などの理由があります。
講師に苦手意識を持つと、わからないことがあっても質問しにくくなるため、我慢せず塾に相談しましょう。
もし講師の変更ができない場合は、別の塾を探すことをおすすめします。
次は相性が良い講師と出会うためにも、講師と合わない理由を明確にしておく必要があります。
どのような講師があわないかはっきりすれば、次の塾を選ぶときに同じようなタイプの講師を避けられます。
また、次の塾を選ぶときは体験授業に申し込んで、講師との相性を確かめてください。
体験授業の講師は実際に授業を受け持つ講師と異なる塾もあるので、指導を受けることになる講師の体験授業を受けたい旨を塾に伝えましょう。
成績があがらない
塾に通ってもまったく成績に変化が見られない場合は、塾の指導方針がお子さんに合っていないのかもしれません。
塾で出された宿題をやらずに成績が上がらないのは問題ですが、やるべきことはやっているのに成績が上がらない場合、塾に通う意味がありません。
教え方や講師との相性に問題がある場合、別の塾に変わると成績がアップする可能性があります。
塾に通っているのにいつまでも成績が上がらないままでは、お子さんも自信をなくしてしまうでしょう。
合わない塾に通い続けるより、お子さんに合う塾を探すほうが賢明です。
退塾を決断したあとはどうすれば良い?
子どもが塾をやめたい理由に納得できた場合、退塾の手続きをしましょう。退塾を決めたあとにやるべきことを解説します。
塾をやめたあとの学習方針を考える
退塾の前に、塾をやめたあとの学習方針を考えておきましょう。
ほかの塾を探す方法もあれば、通信教育や家庭教師など塾以外の方法を選ぶ方法もあります。
塾をやめたくなった理由を踏まえたうえで、次は子どもが勉強に集中できる環境を見つけましょう。
解約時の返金対応を確認する
退塾するときは、支払い済みのお金を返金してもらえるか確認しておきましょう。
返金ルールに関しては、入塾時にもらった規約に記載されているはずです。
多くの塾では「一度納入した費用は返金不可」としていますが、返金可能な場合もあるので確認してみましょう。
また、退塾したい旨を伝えるタイミングが月謝の引き落としの事務手続きに間に合わなければ、翌月分も引き落としされてしまいます。
いつまでに退塾手続きすべきか確認しておきましょう。
退塾に必要な事務手続きを確認する
退塾の意志は、保護者の方が塾に電話で伝えましょう。「やめたい」と伝えたら、ほとんどの塾は引き止めます。
お子さんと話し合って退塾を決めたのであれば、引き止めの言葉をかけられても揺るがないようにしましょう。
次に、必要な事務手続きを確認します。退塾届が必要になるため、書類の受け取り方法を確認してください。
また、提出方法は郵送でよいのか塾まで持っていくのか確認しておきましょう。
いつまでに提出する必要があるか期限も確認する必要があります。
お世話になった感謝の気持ちを伝えるため、菓子折りを用意したほうがよいか悩む人もいますが、お礼の品は基本的に必要ありません。
塾をやめたあとの学習について
先のことを考えずに塾をやめると、空白の期間が発生してしまいます。
塾をやめても学習習慣を継続させられるようにしておきましょう。塾をやめたあと、子どもの学習のためにやっておきたいことをご紹介します。
他の塾を探す
塾に通うこと自体が嫌なわけではなく、今の塾が合わないと感じている場合は、ほかの塾を探して転塾しましょう。
新しい環境が子どもに合えば、やる気アップにつながる可能性があります。新しい塾で相性の良い講師との出会いがあれば、成績アップも期待できるでしょう。
しかし、塾を変えると慣れるまでに時間がかかります。入塾金や教材費などの支払いも必要です。
何度も転塾を繰り返さないためにも、新しい塾にはこれまでの経緯を説明しておくことをおすすめします。
通信教材などに切り替える
学校以外の学習の場は塾だけではありません。
「塾が遠すぎて疲れる」「部活と塾の両立が難しい」などの理由でお子さんが塾をやめたがっているときは、自宅で学習できる通信教育などに切り替える方法もあります。
自分のペースで勉強したい子どもにも、通信教育が向いているでしょう。
通信教育は自宅で学習するので、塾まで往復する時間を節約できます。
講師から対面で授業を受けるわけではないため、主体的に勉強できなければ長続きしませんが、1人で机に向かって勉強できる子どもには向いています。
勉強に取りかかる時間は融通がきくので、部活や習い事に忙しいお子さんでも取り組みやすいでしょう。
まとめ
お子さんが塾をやめたがっているときは、じっくり話を聞いてあげることが大切です。
お子さんの言葉を軽く聞き流していると、勉強への意欲を失ってしまう恐れがあります。
頭ごなしに怒ったり、途中で言葉を遮ったりせずに、思っていることをすべて話させて、子どもと一緒に解決方法を見つけることが大切です。
お子さんが今の塾は合わないと感じているのは、指導形態があっていないことも考えられます。
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