中学生が塾に通うのはいつからが最適?通塾の目的とメリットを解説
中学生がいつから塾に通ったほうがいいかは、お子様本人や保護者の方にとって悩ましい問題です。
実際、お子様から「クラスの友達や部活仲間が塾に通い始めた」という話を聞いたり、保護者間で「そろそろ塾に通わせようと思っている」などの話題が出たりすると、塾を検討しようと考えるでしょう。
結局のところ、通う目的や目標によって中学生が塾に通い始めるべき時期は異なります。とはいえ、できれば目安を知っておいたほうが安心できるでしょう。
ここでは、中学生がいつから塾に通い始めればいいかの目安を解説します。中学生が塾に通う目的や学年別の塾に通うメリットもご紹介しますので、参考にしてください。
高校受験向け学習塾の選び方については「【中学生向け】高校受験のための学習塾おすすめ10選!」をご参照ください。
中学生が塾に通う目的とメリット
中学生は小学生に比べて、塾に通い始める生徒の数が格段に増えます。
中学校の授業は、小学校よりも授業の難易度がぐっと上がるのがためです。
小学校まではとくに勉強しなくても授業についていけて成績も悪くなかったお子様が、中学校に入学してから一気に授業についていけなくなり成績を落としてしまうのはよくあるケースです。
そこで役に立つのが、塾です。多くの中学生は塾に通って勉強することで、成績を上げます。
とはいえ、中学生のお子様のなかには「塾」という言葉そのものに抵抗がある人もいるでしょう。
ここで改めて、中学生が塾に通う目的や通うことで得られるメリットを見ていきます。
中学生の学習環境と塾の役割
中学生が塾に通う目的の一つに、学習環境の整備が挙げられます。小学校から塾に通っているお子様の割合は、中学校で塾に通い始めるお子様よりもずっと低めです。
これは、基本的に小学校の授業内容がそこまで難しいものではないうえに、中学受験が誰でも行うものではないからといえるでしょう。
実際、毎日授業の予習復習をしなくても、出された宿題をこなすだけでテストで良い点数が取れるお子様も少なくなかったはずです。
しかし、中学校に入学してからは、小学校と同様の学習時間では授業についていけなくなるケースが多くあります。
学習習慣が身についていないお子様には、早急に勉強を習慣づけることが大切です。
塾に通うと定期的に宿題が出るため、学習習慣が身につきやすくなります。塾は勉強をするところだとお子様も理解するため、学習環境を整備できるでしょう。
中学生が通う塾の主な役割は、入試対策と内申点対策です。学校の授業だけでは、中学生が受ける高校入試の問題に対応できないことがあります。
塾では入試対策を徹底的に行うため、学校では習っていないような入試問題の解き方も身につけられるでしょう。
また、日々学校で習う範囲の理解を塾の授業によって深めることで、学校のテストで良い成績を取ることが可能です。
高校入試では内申点も評価されることが多いため、日頃から塾で学習することは内申点対策につながるといえます。
塾のメリットと教育の重要性
中学生が塾に通うメリットとして、学力と学習意欲の向上が挙げられます。
高校受験が控えている中学生にとって、学力を高めることはもちろん、勉強に対するモチベーションを上げることも重要です。
とはいえ、多くのお子様にとって勉強は面倒くさいものであり、つい後回しになってしまうこともあるでしょう。
塾に通うとプロの講師がわかりやすく授業をしてくれるため、学力を高めやすくなります。その結果、勉強に対するモチベーションも上昇するでしょう。
さらに、塾には成績を上げたい、志望校に合格したいと考えている同い年の仲間も数多くいるため、お子様の学習意欲も高めやすいです。
また、中学生が塾に通うことにより、受験勉強以外のサポートも存分に受けられるのもメリットです。
中学生が通う塾では、入試対策や内申点対策により高校受験の準備ができますが、それだけではありません。
塾は高校入試に関するデータを豊富に取得しているため、志望校ごとの傾向を把握し適切な対策をしてくれます。
勉強すべき内容だけでなく、面接の傾向や入試制度などの情報を得られますし、学力や条件に合った志望校選びも相談可能です。
中学生が塾に通い始めるのはいつからが良い?
中学生が塾に通い始めるタイミングはいつからが良いのかは、お子様本人だけでなく保護者の方も気になるポイントではないでしょうか。
塾に通い始めるなら、新年度が始まる前がおすすめです。
多くの塾では、学校の授業で習うよりも先に授業内容を学習します。あらかじめ塾で予習しておくことで、学校の授業もスムーズにこなせるのがメリットです。
塾では新年度が始まる4月の授業範囲を3月から教えるケースが多くあります。
3月から塾に通い始めれば、新しい学年の授業の予習もスムーズにこなして周りから遅れることなく勉強を進められるでしょう。
もうひとつ気になるのが、どの学年から塾に通い始めるべきかです。ここからは、中学生の学年別に塾に通い始めるメリットをご紹介します。
中学1年生は学習習慣を早く身につけて内申点も上げられる
中学1年生から塾に通うと、学習習慣を早い段階から身につけられます。先述のとおり、学習習慣が小学校のままの場合、中学校の授業についていけなくなることもあるでしょう。
一度授業についていけなくなると、その後挽回するのに苦労します。できれば問題なく授業を理解できるようにしたいものです。
中学1年生になるときに学習習慣を身につけておけば、学校の授業でつまづく機会は減るでしょう。部活が始まって忙しくなっても、自宅学習の習慣がついていれば安心です。
さらに、中学1年生から塾に通うことで、内申点も高い状態をキープできます。勉強の遅れはお子様が頑張ることで取り返せます。
しかし、内申点は一度通信簿に記録がついてしまうと変えることはできません。
あとから成績を伸ばして良い内申点を取ることはできても、過去の内申点を取り消すことはできないのです。
とくに難関高校を志望校とする場合は、中学1年生から内申点対策に力を入れることをおすすめします。
中学2年生は内申点対策が可能で中だるみも防げる
中学2年生から塾に通い始めると、内申点対策が可能です。1年生の内申点があまり良くなかった場合でも、2年生で巻き返せます。
また、2年生のうちから勉強の理解を深めておくことで、3年生から本格的な受験対策に入れるでしょう。
中学2年生は部活でも中心メンバーとなって忙しくなりがちですが、3年生になる前に苦手科目を克服したり得意科目を伸ばしたりできれば、志望校の選択肢も広がるはずです。
中学2年生から塾に通うと、中だるみを防げる効果も期待できます。2年生になると学校の試験にも慣れてきて、勉強が中だるみしてしまうお子様も少なくありません。
しかし、学習内容はどんどん難しくなるため、2年生でだらけてしまうとわからない範囲が広がってしまいます。
塾に通っていれば定期的かつ効率的に勉強を進められるので、高いモチベーションを保った状態で学校のテストや受験に備えられるでしょう。
中学3年生は2年生から通っている生徒と戦う覚悟を
中学3年生からは、多くの生徒が塾に通うようになります。中学3年生から塾に通い始めると、1年生や2年生のうちからコツコツ対策してきた生徒と肩を並べて勉強しなければなりません。
周囲から遅れている自覚がある場合は、覚悟して勉強に向き合う必要があります。
ただし、中学3年生は学力が一気に伸びるケースも珍しくないため、3年生になってから塾に通い始めても十分受験に間に合います。
部活動が終わると勉強にあてる時間も確保できるようになり、周囲が受験モードに入ることでお子様も集中して勉強に取り組むようになるでしょう。
とはいえ、受験直前期に通い始めるのは難しい塾もあるので、できるだけ早めに通い始めるのがおすすめです。
中学生向け塾の種類と選び方
中学生向けの塾にはいくつか種類があるため、お子様にあわせて適切なものを選ぶことが大切です。
塾の種類とその特徴を把握したうえで、塾を選ぶときに確認しておきたいポイントもチェックしておきましょう。
塾の種類とその特徴
塾の種類はさまざまですが、指導方法に注目すると集団指導塾と個別指導塾に分けられます。
集団指導塾は、数十人の生徒に対し講師1人が授業を行うスタイルの塾です。学校の授業と同様の指導方法で、事前に決まっているカリキュラムに則って授業が進められます。
同じ教室に勉強を頑張る仲間がいるため、モチベーションを高く保つことが可能。互いに競い合いながら、成績アップを目指せます。
一方、集団指導塾の場合は柔軟性が低いというデメリットもあります。
カリキュラムが事前に作られ、それをこなすためにスケジュールが組まれているため、基本的に授業のスケジュールが変更になることはありません。
数十人の生徒が集まる授業なので、生徒1人のために授業時間が変更されることもなく、部活や習い事などがあるお子様は授業を休まざるを得ないケースもあります。
個別指導塾は、講師1人が1〜4人ほどの生徒を指導するスタイルの塾です。大きな教室で授業を受けるのではなく、生徒ごとに区切られたスペースを講師が見て回るタイプが多いでしょう。
個別指導塾は、柔軟性の高さが魅力です。部活や習い事がない日に授業を入れられる、振替授業をしてもらえるなどのメリットがあります。
生徒にあわせたカリキュラムを組んでもらえるのも個別指導塾のポイントです。苦手科目を克服するために多くの時間を費やすなど、お子様一人ひとりの学力や勉強の進み具合にあわせた指導を受けられます。
その一方で、周りと競い合う感覚があまり持てず、勉強のモチベーションが下がりやすいというデメリットもあります。
定期的に模試を受けるなどして学力を客観的に把握しなければ、お子様の勉強に対する意識も高まらないでしょう。
塾の選び方
中学生が通う塾を選ぶときは、塾の方針に注目してみましょう。生徒同士の競争を促す塾もあれば、生徒一人ひとりを褒めて伸ばす塾もあります。
お子様の性格にはどのような塾が合うか、考えたうえで選ぶのが大切です。
また、合格実績にも注目しましょう。高い合格率を誇るということは、その塾の入試対策の信頼度が高いといえます。
合格実績だけで塾を決めるのは危険ですが、参考として見ておくのがおすすめです。
もちろん、お子様が学校でどのくらいの成績を取っているのかを把握することも大切です。
塾によって、どのくらいのレベルの生徒に対する指導が得意なのかは異なります。
レベルの合った塾に通うことで効率的に成績を伸ばせるため、お子様の学力はきちんと把握しておきましょう。
中学生向け塾に通う前に気をつけること
中学生向けの塾に通う前には、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。
以下の点に気をつけて、お子様がきちんと成績を伸ばせて保護者も安心して通わせられるかを確認しましょう。
体験授業で学習環境を事前に把握する
通う塾を決定する前に、体験授業で学習環境を把握することが大切です。
塾の雰囲気を外から知るのは難しいため、できるだけ内部で経験する必要があります。
お子様の性格と塾の雰囲気が合っていないと勉強に対するモチベーションの低下につながることもあるので、なるべく体験授業を受けたうえでどこに通うか判断しましょう。
最終的に必要な費用を知る
最終的に必要な費用を知ることも、保護者にとっては大切です。
塾は授業料や教材費などのほかに、長期休みで行われる講習や模試、テスト対策のための特別講座などに別途費用がかかります。
入会費や年会費を無料としている塾であっても、トータルでかかる費用は高くなることがあるため注意が必要です。
年間でどれほどの費用が必要になるかを計算し、問題がないとわかったうえでお子様を塾に通わせるようにしましょう。
塾の立地やアクセスに問題がないか確認する
お子様が通う予定の塾は、立地やアクセスに問題がないかも確認しましょう。
学校や家から近い塾であれば、授業が終わる時間が夜遅くても安心して通わせられます。
最寄駅から近くなどアクセスがいい塾も、お子様が負担なく通えるでしょう。とくに部活や習い事などで忙しいお子さんの場合は、通いやすさを重視することが大切です。
まとめ
本記事では、中学生がいつから塾に通い始めればいいかの目安を解説しました。
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