勉強計画表の作り方は?成績アップを目指す中学生・高校生向けに解説
「勉強の成果をしっかり出すために計画表を作りたいのだけど、具体的なやり方が分からない」
「そもそも勉強計画表って作るメリットはあるの?」
勉強において重要なのは、コンスタントに積み重ねていくこと。やる気が出たときだけ長時間勉強したところで、内容はすぐに忘れてしまいます。コツコツと継続することこそ、勉強の極意といえるでしょう。
しっかり継続するためには、勉強計画表を作るのが一番です。いったん計画表を作ってしまえば、その通りに毎日を過ごすだけで着実に成績がアップします。
本記事では、勉強計画表を作るメリットや具体的な作り方、作るときのコツなどについて分かりやすく解説します。
勉強計画表を作るメリット
勉強計画表を作る具体的なメリットとしては、主に以上の2つが挙げられます。
当たり前のことと思われるかもしれませんが、勉強においては上記が重要な意味を持ちます。以下の解説をよく読んで、意味と価値をしっかり頭に染み込ませていきましょう。
勉強効率が上がる
勉強は普段から計画的に行うことによって、思いつきで勉強しているだけでは頭に入らなかったことが入ったり、続かなかったモチベーションが続いたりといった効果が生まれます。同じ勉強時間にもかかわらず、身に付く度合いがまったく異なるのがポイントです。
具体的には、以下の3つの効果が期待できるでしょう。
- 時間単位でやるべきことを整理できるため、メリハリの利いた勉強ができる
- 目標達成への筋道が分かるため、どんな勉強が必要なのかをゴールから逆算できる
- 勉強習慣が身につきやすくなる
何となく勉強したくなったときに勉強するだけでは、計画性がなく、効率は悪くなってしまいます。せっかく時間を割いて勉強するのですから、内容がしっかり身につくよう計画を立てることが大切です。
達成感が味わえる
勉強は基本的に長期にわたって行うものです。長期にわたる作業には、日々の小さな達成感が不可欠です。最終目標だけがゴールとして設定されている状態では、毎日の勉強が流れ作業のようになってしまう恐れがあります。
受験勉強などは代表例でしょう。志望校に合格することが目標であるのは確かですが、目標がそれだけだと、長い道のりであるため日々の勉強から刺激が失われてしまうことが往々にしてあります。
勉強計画を立てることで、1日ごとに立てた目標が達成できているかを確認できます。その日にできた内容を目標と比べることができるため、達成感が得やすくなるでしょう。毎日が小さな挑戦の連続となるため、翌日の勉強のモチベーションにも繋がります。
ゲーム感覚、と呼ぶのが分かりやすいかもしれません。ゲームのように1つ1つの課題をクリアしていくことで、よい刺激を得ながら次へ次へと進んでいくことが可能となります。
勉強計画表の作り方
いざ勉強計画表を作ろうと思っても、具体的にどのように作ったらよいか分からず途方に暮れてしまう方も多いかもしれません。
勉強計画表の作り方にルールはありませんが、一般的には上記のように作っていきます。順を追って見ていきましょう。
目標を決める
まずは目標を定めることが大切です。
勉強計画表を作る目的は、自分が到達したい場所に向かうために日々のスケジュールを決めることです。ゴールを設定しなければ、勉強計画表をわざわざ作る意味はありません。目標が決まっていない状態では、計画的に勉強内容を組み立てることはできないでしょう。
目標はどのような内容でも構いません。目標のハードルが高いか低いかが問題なのではなく、本気で目指そうと考えているかが重要です。目標は、例えば以下のようなものが考えられます。
- 志望校に合格する
- 次の成績表でオール5を取る
自分がどうなりたいのかを真剣に考え、どこにたどり着きたいのかを最初に設定しましょう。
目標達成に必要な勉強量を定める
次に、実現可能でかつ十分な勉強量を定める必要があります。
高い目標を定めた場合、無理な勉強スケジュールを組んでしまいがちです。しかし、自分の許容量を超える勉強量を設定しても、長くは続きません。無理なく計画的に勉強を進めていくために、自分が1日のうちで勉強に割ける時間をしっかり把握し、現実的な範囲で勉強計画を立てることが重要です。
特に部活や習い事がある場合には、毎日勉強に割ける時間を上手く定められないケースもあります。勉強以外の予定が詰まっている場合には「必ず同じ時間に勉強する」といった無理のある目標を立てるのではなく、ある程度柔軟性のある計画を立てる必要があるでしょう。
自分が無理なく続けられる量であるかを、きちんと考えて進めましょう。
1~3ヶ月の勉強計画を立てる
毎日の細かい計画を立てる前に、まず1~3ヶ月程度の中期目標を立てるのがおすすめです。
「志望校に合格する」といった大きな目標を掲げて、いきなりそれをもとに1日単位の細かな勉強を決めるのは、現実的ではありません。計画の内容と実際の勉強ペースの間にずれが生じたとき、無理なく修正できる柔軟性に欠けるからです。
具体的には、1~3ヶ月ぐらいの期間を意識して、以下のようなざっくりとした目標を設定します。
- この問題集を最後まで終わらせよう
- この単元については最後まで終わらせよう
上記のような抽象的な目標をベースとして、次に細かく目標を定めていくことになります。
1週間~1日の勉強計画を立てる
中期目標を適切に設定できたら、実際にそれを達成するための短期目標を作り始めます。
短期目標は、1週間単位と1日単位の両方のスケジュールを考慮するべきでしょう。1週間のうちには、部活動がある日や予備校の授業がある日などが含まれます。つまり毎日同じペースで勉強できるわけではありません。1日単位のスケジュールだけを決めていると、しばしば予定通りにいかない事態が生じ、全体の計画が狂ってしまうことになります。
1週間のうちどの曜日にどれくらい勉強ができるのかが明らかになったら、1日単位の計画を立てていきましょう。1日単位の計画は、できるだけ細かく設定してください。例えば「この教科書を何ページ進める」といった内容です。
1日単位の計画を定めたら、必ずそれを実現するという強い意志を持って取り組みましょう。
スケジュールを消化したら振り返る
勉強計画を立て、スケジュールを消化したら、実際にどれくらいの割合で目標を達成できたのかを振り返りましょう。短期計画においても中期計画においても、一定の区切りがついたら省みる時間を設けることが大切です。
日々の勉強計画を予定通りにこなせたのか、途中でテストがあったのであれば、その結果はどうだったのか、などを具体的に振り返ります。予定通りにスケジュールをこなせて自信がついた場合にも、上手くいかなくて後悔が残った場合にも、自分の気持ちを記録しておきましょう。
もし予定通りにスケジュールをこなせなかったのだとしたら、原因について考えることも重要です。単純に学習時間が少なすぎたのか、そもそもスケジュールに無理があったのかなど、必ず反省点が見えてくるはずです。改善すべき点はできるだけ多く書き出しましょう。
今後の勉強計画の軌道修正をする
勉強計画表の通り完璧に進めているのであれば問題ありません。しかし、実際にはそのようなケースはまれで、当初の計画との間にずれが生じるケースがほとんどです。
当初の計画との間にずれが生じた場合には、振り返った内容をもとに軌道修正を図りましょう。例えば、計画通りに学習時間を確保できなかったのであれば、無駄なことに時間を使っていなかったかチェックし改めるなどの対策が考えられます。そもそものスケジュールに無理があったのであれば、より現実的な形に修正する作業も有効でしょう。
計画して実行し、結果をもとに反省点を洗い出して修正する流れのことをPDCAサイクルといいます。PDCAサイクルを上手に回すことで、勉強計画表はより自分に最適化されたものとなっていきます。
勉強計画表を作るときのコツ
勉強計画表を作る際のコツとしては、主に以下の5つが挙げられます。
- 勉強計画は少しゆとりを持たせる
- 各勉強に優先順位を付ける
- 生活に必要な時間は削らない
- 友人や両親に目標を宣言する
- 勉強計画アプリやノートを利用する
昔ながらのやり方もあれば、テクノロジーを活用した先端的なやり方もあります。以下の解説を読んで、採り入れられるものを積極的に採り入れてみましょう。
勉強計画は少しゆとりを持たせる
大きな目標を立てた場合、勉強計画の内容がハードなものになりがちです。しかし無理をしても長続きはしません。勉強は確実に継続させることに意味があるため、計画には少しゆとりを持たせておくべきでしょう。
計画通りに勉強が進まないと、ストレスが溜まってしまいます。自己嫌悪に陥る場合もあるかもしれません。精神的な負担で勉強から遠ざかってしまうことで、むしろ逆効果になってしまうリスクもあります。モチベーションを維持するためにも、ゆとりを持たせることには大きな意味があります。
例えば、1日のうち1~2時間くらいは何も予定を入れない時間を作るなど、自分なりの余裕の持たせ方を実践していきましょう。
各勉強に優先順位を付ける
勉強は、すべての内容が同じ重要度を持っているわけではありません。優先して取り組むべき内容と、後回しでもよい内容があります。人それぞれに得意分野と苦手分野が異なるため、どれにより力を入れるべきであるかを考えることは大切です。
すべての科目や分野に優先順位を付けて、メリハリのある勉強をしていきましょう。例えば「苦手科目を重点的に復習する日」「得意分野を伸ばす日」などを設定して取り組むと効果的です。
優先順位について考えず、あらゆる勉強を同じだけ行ってしまうと、量のわりに効果が出ないという結果になりかねません。モチベーションの低下にも繋がるため、注意が必要です。
生活に必要な時間は削らない
長期的な勉強をしっかり続けていくには、生活をきちんと成り立たせる必要があります。生活において重要な要素を削ることは、短期的には効果があるかもしれませんが、長期的には逆効果になることがほとんどです。
生活に必要な時間とは、例えば以下のようなものです。
- 睡眠
- 食事
- 入浴
特に睡眠は重要です。勉強した内容は睡眠中に脳の中で整理されるともいわれており、睡眠不足の状態では、勉強の効率が下がってしまいます。心身ともに無理のない状態で勉強を続けるのが、結局は最も効果的な過ごし方です。
友人や両親に目標を宣言する
自分で決めたことを自分で実行するのは基本ですが、誰にも言わずに自分だけの約束にすると、ついさぼりたい気持ちが生まれてしまいます。
対策としては、目標とする点数や1日の勉強時間を周囲の人間に話して、逃げられない状況を作るのがおすすめです。友人や親に目標を宣言すると、簡単には約束を破れなくなるため、よい意味でのプレッシャーが生まれるでしょう。
また、目標を周囲に宣言しておくと、達成できたときに皆と一緒に喜べるメリットもあります。自分1人の戦いにせず、信頼できる相手と一緒に戦う形にすることで、モチベーションを高めることに繋がります。
勉強計画アプリやノートを利用する
勉強計画を管理するにあたって、アプリやノートを利用するのは非常におすすめです。計画した内容を自分の頭の中だけにとどめておくのでは、スケジュールを消化していくにつれ管理が難しくなってくるからです。
また、アプリやノートを利用することで、計画内容を常に視覚的に確認できます。目に見える形で目標を達成できたか否かを確認できることは、勉強を継続するうえで大きな要素です。自分の現在地を分かりやすく把握できることは、計画の修正やモチベーションの維持において重要な意味を持つからです。
いくつかのアプリやノートを試してみて、自分にぴったりなものを見つけ出しましょう。
勉強計画の立て方に迷ったらどうする?
自分1人で勉強計画を立てようとすると、具体的にどうすればいいか迷ってしまうことも少なくありません。迷った場合の対策としては、主に以下の2つが挙げられます。
- 学校の先生に聞く
- 予備校や塾などにサポートしてもらう
具体的に解説します。
学校の先生に聞く
基本的な対策ではありますが、学校の先生に聞くのは非常に有効です。先生は何年間も同じ内容を指導してきた経験があるため、生徒がつまずくポイントを把握していることが多いからです。
積極的にアドバイスを求めれば、現在の自分に何が足りないのかを指摘してもらえたり、重点的に解くべき問題を教えてもらえたりするかもしれません。自分の感覚だけで計画を立てるよりも、先生の力を借りるほうが効率的といえるでしょう。
また、自分から先生にアドバイスを求めることで、意欲的に勉強しているというアピールにも繋がります。高校入試の場合は内申書にも重要な意味があるため、先生に好印象を持ってもらえることにはメリットがあります。
予備校や塾などにサポートしてもらう
予備校や塾など、外部のサポートを求めるのも対策の一つです。特に受験勉強で悩んでいる場合には、受験のプロである予備校や塾のノウハウを借りるのが一番の近道といえるでしょう。
具体的な勉強計画についてアドバイスを受けることで、ゴールから逆算した「今やるべきこと」を特定しやすくなります。受験生として勉強計画表の作り方に悩んでいる場合には、ぜひ予備校や塾に助けを求めてみましょう。
まとめ
勉強計画表について、作るメリットや作り方、コツなどについて解説しました。
勉強は闇雲に時間だけを費やしても効果が出るものではありません。しっかりと全体像を見据えて、計画的にスケジュールを組み立てることで、成績アップに貢献します。本記事を参考にして、自分にあった勉強法を確立してみてください。
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