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【東京都立日比谷高等学校の受験情報完全ガイド】偏差値・進学実績・入試・過去問・評判から受験対策まで解説!    

東京都立日比谷高等学校の受験情報完全ガイド
目次

はじめに

日比谷高校は、東京都内でも屈指の伝統校であり、難関大学への進学実績が豊富なことで知られています。

毎年多くの卒業生が東京大学や早慶などの難関大学に進学し、学力面での高さが際立っています。

この記事では、偏差値や進学実績、入試の特徴、過去問、学校の評判から効果的な受験対策まで、日比谷高校の受験情報を徹底的に解説します。

出典:学校案内パンフレット|令和6年度(東京都立日比谷高等学校)

東京都立日比谷高等学校ってどんな学校?概要まとめ

基本情報

日比谷高校は1878年に創立された東京都立の共学校で、千代田区永田町に位置する140年以上の歴史を持つ名門校です。

全日制の普通科のみを設置する伝統校で、長年にわたり数多くの優秀な人材を輩出してきました。また、学期制は2学期制を採用しています。

所在地は東京都千代田区永田町2丁目16-1で、最寄りの赤坂見附駅や永田町駅からも徒歩圏内にあります。

出典:学校案内パンフレット|令和6年度(東京都立日比谷高等学校)

校風・特色

日比谷高校の校風には、勉強と学校生活を両立する「文武両道」の精神が根付いています。

カリキュラムで学力を磨きつつ、生徒の自主性や協調性も養われるような工夫がされています。授業は1日7時間、自主参加の土曜講習や長期休暇中の補習などがあります。

体育大会・合唱祭・文化祭(星陵祭)といった三大行事では、全校生徒が学年を超えて協力し合い盛り上がります。

部活動や行事が活発な一方、難関大学を目指す生徒が切磋琢磨する雰囲気も兼ね備えているのが特徴です。

出典:学校案内パンフレット|令和6年度(東京都立日比谷高等学校)

部活動

日比谷高校では部活動が盛んで、生徒のほとんどが何らかの部に所属しています。

運動部・文化部ともに種類が豊富で、野球部や音楽部(吹奏楽・合唱)から、雑草研究部といったユニークな部活まで幅広く設置されています。

実績も高く、剣道部が関東大会、水泳部がインターハイに出場するなどの成果があります。

出典:部活動・生徒会(東京都立日比谷高等学校)

制服

日比谷高校の制服は、伝統と機能性を兼ね備えたスタイルで、男子は黒の学ラン、女子は紺を基調としたブレザー制服となっています。

夏季(5~10月)は上着を着ず、男子はグレーのスラックス、女子はグレーのスカートの着用が許可されており、シャツやブラウスは白色と定められています。

出典:制服・校章・校歌(東京都立日比谷高等学校)

教育目標・校訓

日比谷高校は、人格面と学力面の両方を伸ばすことを目的とした教育目標を定めています。

内容としては、自主性と自律心を持った人間の育成をはじめ、知性と教養を磨き、責任感と協調性を培うこと、さらに心身を鍛えて困難に負けない強い気力を養い、国際的な視野で文化と平和を尊重する人材の育成を目指す、といったものです。

これら5つの柱からなる教育目標(校訓に相当)は、日比谷高校の教育の根幹をなす理念であり、生徒たちの指針となっています。

出典:教育目標・カリキュラム(東京都立日比谷高等学校)

略称

一般的には校名を短縮して「日比谷」と呼ばれることが多く、会話や記事などでも「日比谷高校」のように略して使われます。また、ネット上では学校を表すアルファベットの略称として「hby」が用いられることもあります。

アクセス

日比谷高校は都心の永田町にあり、交通アクセスの良さも魅力です。

東京メトロ有楽町線・半蔵門線の永田町駅や銀座線・丸ノ内線の赤坂見附駅、南北線の溜池山王駅、千代田線の国会議事堂前駅など4駅が最寄りで、いずれも徒歩約7~8分以内と近接しています。

都内全域から乗り換えなしで通学できる路線が整っており、例えば郊外の八王子や町田からでも1時間前後で通学できます。学校周辺は国会議事堂や官庁街に近い立地ですが、敷地は緑に囲われており落ち着いた環境となっています。

出典:アクセスマップ(東京都立日比谷高等学校)

東京都立日比谷高等学校の偏差値_内申点目安

東京都立日比谷高等学校の偏差値・内申点目安

最新の偏差値

日比谷高校の偏差値は73で、東京都内でも最高水準となっております。

難関都立の国立高校や西高校と並ぶレベルで、都内公立トップクラスの学力と言えます。

2025年度の模試偏差値によるランキングでは都内全高校中で第9位、都立高校中では第1位にランクされています。 

出典:日比谷高校(東京都)の偏差値 2025年度最新版

合格に必要な内申点の目安

日比谷高校に合格するためには、中学3年生までの内申点も極めて高い水準が求められます。

具体的には、中学3年の2学期までの成績では「ほぼオール5」の評価が必要です。東京都の公立高校入試では9教科5段階評価を基にした換算内申(65点満点)が用いられますが、日比谷高校合格者の内申点は満点に近い「63前後」とも考えられます。

もちろん高い内申点に加えて学力検査本番での高得点も必要であり、内申・試験の両面で万全の準備をすることが合格への目安となります。

東京都立日比谷高等学校の入試情報(2025年度版)

募集定員・入試日程

東京都立日比谷高等学校は都内有数の難関校で偏差値は約73と非常に高く、毎年約300名強の新入生を受け入れています。

内訳として、一般入試で約253名、推薦入試で約60名程度が合格しており、非常に競争率の高い状況です。 

入試日程は東京都教育委員会によって統一されており、毎年1月下旬に推薦入試、2月下旬に学力検査(一般入試)が実施されます。例えば令和6年度(2024年)には、推薦入試が1月26~27日に行われ、一般入試の学力検査は2月21日に実施、合格発表は3月1日でした。

日程が定められているため、受験生は志願受付期間(推薦は1月中旬、一般は1月下旬~2月上旬)から合格発表日までのスケジュールを把握し、計画的に準備する必要があります。

日比谷高校の入試は募集定員に対し志願者が多く、非常に高い競争率となります。

最新情報は東京都教育委員会や学校公式サイトで毎年公表されるため、日程や定員の変更がないか志願前に確認することが重要です。

出典:日比谷高校(東京都)の偏差値 2025年度最新版
令和7年度東京都立高等学校入学者選抜合格発表|3月(東京都教育委員会)

選考基準

日比谷高校の一般入試(学力検査に基づく選抜)では、「学力検査の得点」と中学校の成績を示す「調査書点」を合わせて1000点満点に換算して合否判定が行われます。 

学力検査は5教科500点満点ですが、日比谷高校では傾斜配点を行わず全教科均等に扱い、500点満点の得点を700点満点に換算しています。残りの300点分が調査書(内申点)に充てられる計算となり、英語スピーキングテストの結果(A~Fの6段階評価で最大20点)も加味されます。この配点比率から、学力検査の出来が合否に大きく影響することが分かります。 

実際、内申点が満点に近い受験生同士の争いでは学力検査の1問の差が合否を左右することもあるため非常に重要です。

一方、推薦入試では調査書・小論文・面接の総合点(900点満点)で選考され、一般入試とは基準が異なります。 

結論、日比谷高校の選考基準では一般入試において学力検査の比重が非常に高く設定されており、面接や特色検査は一般入試では課されず、調査書(内申点)と学力検査(および英語スピーキングテスト)の点数で公正に選抜されます。

出典:Q&A(東京都立日比谷高等学校)

学力検査

日比谷高校の一般入試における学力検査(筆記試験)は、国語・数学・英語・社会・理科の5教科で実施されます。

各教科の試験時間は50分、配点は100点満点で、5科合計500点満点です。

日比谷高校は「自校作成問題」実施校のひとつであり、英語・数学・国語の3教科では日比谷高校独自の難度の高い問題が出題されます。一方、理科と社会は都立高校共通問題が使われるため、比較的標準的な出題です。 

独自問題を導入しているのは、難関校である日比谷高校が受験生の応用力や思考力をより的確に測るためです。

例えば英語では長文読解に加え英作文など記述量の多い問題が出され、数学では証明や発展的な問題が含まれる傾向があり、都立共通問題より難易度が高めです。理科と社会については共通問題であるため高得点を取りやすく、塾の分析では理社は満点に近い得点を狙い、差がつく英数国でどれだけ点を確保できるかが重要とされています。 

実際の分析によれば、内申点がほぼ満点の受験生の場合、合格ラインとなる学力検査得点の目安は5教科合計350~370点程度とされています。

これは、自校作成の英語・数学・国語で各60点前後、共通問題の理科・社会で各90点前後を得点し、5科合計約360点を取るイメージです。 このように日比谷高校の筆記試験は難易度・配点ともに高く設定されており、特に国数英の難問への対策が合否を左右します。

まとめると「英数国で6割、理社で9割」が一つの合格ラインで、受験生はバランスよく5教科を仕上げつつ、難問への対応力を養う必要があります。

出典:募集・応募状況等|都立高等学校(東京都教育委員会)

調査書(内申点)

日比谷高校では内申点(調査書点)の重要性が非常に高く、合格者のほとんどは中学校でオール5に近い成績を収めています。言い換えれば、9教科の評定合計(素内申)が満点45に近い生徒が多数合格しており、内申点で差をつけるのは難しい状況です。

東京都立高校入試では調査書点の算出方法が定められており、主に中学3年次の9教科の5段階評定の合計が用いられます。その素点45点を日比谷高校の一般入試では300点満点(内申満点相当)に換算し、学力検査の700点満点と合計して評価します。

内申点は満点に近い受験生が多いため、実質的には学力検査での得点勝負になりますが、それでも内申点が数ポイント低いと合格可能性に響くこともあります。

一般的に「オール5」で素内申45の生徒が有利ですが、日比谷の場合は素内申43以上(9教科中7科目以上が5)を確保していないと合格は厳しいと言われます。

さらに東京都では2022年度より中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の結果も調査書に記載され、評価の一部となります。例えば英語スピーキングテストで最高評価Aを取ると20点満点が付与され、内申点に加算されるため英語力の高い帰国生などは有利になる場合があります。

内申点については「オール5を目指す」くらいの心構えが必要であり、都立日比谷高校のような偏差値の高い難関校では内申点オール5は当たり前という厳しい状況です。

中学校での定期テストや提出物、授業態度まで抜かりなく取り組み、可能な限り評定オール5を確保することが合格への前提条件となります。

出典:募集・応募状況等|都立高等学校(東京都教育委員会)

面接

日比谷高校では一般入試において面接試験は課されませんが、推薦入試では個人面接が実施されます。

推薦入試の面接は配点200点と重みが大きく、学力だけでなく人物面での評価が合否に直結します。 

面接では「出願の動機・進路実現への意欲」「リーダーシップ・協調性」「コミュニケーション能力」「思考力・判断力・表現力」の4つの観点で評価されることが公表されています。これは日比谷高校が求める資質を示したもので、単なる学力だけでなく、高校で何を成し遂げたいか、周囲と協働できるか、自分の考えを発信できるか、といった点が重視されます。 

推薦入試の面接は教員2~3名対受験生1名で行われ、所要時間は入退室含め15~20分程度です。受験生が事前に提出した自己PRカード(志望理由や中学で力を入れたこと等を記入)の内容に基づいて質問がなされるのが特徴です。

「日比谷高校を志望した理由は?」「中学生活で最も学んだことは?」「入学後にやりたいことは?」などの質問が典型例で、時には社会問題に対する自分の意見を1分考えてから述べるといった思考力を見る問いもあります。 

推薦入試で合格を目指すなら、面接対策は欠かせません。単に質問の答えを準備するだけでなく、入退室時の礼儀や受け答えの態度も評価対象となります。

自分の経験や将来の目標を論理的かつ簡潔に伝え、さらに日比谷高校で何を実現したいかを熱意を持って語れるよう練習することで、高得点の獲得につながります。

出典:募集・応募状況等|都立高等学校(東京都教育委員会)

特色検査/自己表現検査など

現在、日比谷高校の入試では「特色検査」や特別な実技試験といったものは実施されていません。

一般入試は学力検査のみ、推薦入試は調査書・小論文・面接で選抜が完結しており、独自の技能検査などは課されない方針です。 

ただし推薦入試においては、かつて「集団討論」が行われていた時期がありました。2020年度までは個人面接に加えてグループでの討論も評価対象でしたが、2021年度入試から新型コロナウイルス感染拡大防止のため集団討論が中止となり、以降しばらく個人面接のみとなりました。 

実際、令和5年度(2023年度)や令和4年度には集団討論は実施されませんでしたが、令和6年度(2024年度)には久しぶりに推薦入試で集団討論が復活し、討論テーマが受験生に与えられました。与えられたテーマについて受験生同士でディスカッションすることで、協調性や表現力を評価する狙いがありました。

以上のように、一般入試では特色検査等は行われず筆記試験に専念すればよいですが、推薦入試では年度によってグループ討論など自己表現の機会が設けられる場合があります。

実施される際は事前にテーマ例に触れ、他者と協議する練習をしておくことが望ましいでしょう。

出典:学力検査問題(東京都立日比谷高等学校)

合格ボーダーライン予測

日比谷高校の合格ボーダーラインは非常に高く設定されていると予想されます。

目安として、内申点がほぼ満点(オール5、素内申45)に近い受験生であっても、学力検査では500点中350~370点程度が合格ラインになると推測されます。 これは過去の入試結果や模擬試験のデータをもとに、合格者の得点傾向を分析した予測値です。

日比谷高校では内申点満点の受験生同士の競争になるケースが多く、その場合は学力検査の点数差がそのまま合否を決定づけます。したがって内申・本番得点ともにトップレベルが求められ、「内申オール5・当日得点7割強」が一つの基準と考えられています。 

具体的には、素内申43(45満点中)程度のほぼオール5に近い成績の受験生の場合、先述のように5教科合計360点前後を取れば合格圏内と推定されます。

その360点というのは、英数国で6割程度、理社で9割程度の得点配分に相当し、非常にハイレベルです。逆に言えば、内申点が1~2ポイント下がる(オール5でない科目がある)場合には、学力検査で360点を超える得点が必要になるなど、ボーダー到達にはより高得点が求められるでしょう。 

日比谷高校合格のボーダーライン予測は「内申オール5+当日得点7割超」と厳しく、毎年その基準を満たす受験生のみが合格を勝ち取っています。

もちろん年度や試験の難易度で変動はありますが、合格者の大半がこの水準をクリアしていることから、受験生は内申・当日点の両面で妥協なく最高レベルを目指す必要があります。

倍率の推移

日比谷高校の入試倍率は毎年高く推移しています。一般入試の実質倍率(受験者数÷合格者数)で見ると、例えば2023年度は約1.87倍と非常に高い競争率でしたが、2024年度は約1.32倍とやや低下しました。 

2024年度に倍率が下がった背景には、男女別定員の撤廃など入試制度の変更や、私立難関校の併願状況などが影響したと考えられます。実際、2025年度には倍率が再び上昇傾向を見せ、合格発表時点での実質倍率は1.46倍(前年より0.14ポイント増)となりました。 

2025年度入試では、出願段階での日比谷高校の応募倍率が約2.0倍に達していましたが、都立入試本番では他校合格等による辞退者も出て最終的な受検者数は396人、合格者272人となり実質倍率1.46倍に落ち着きました。

2023年度以前も含め、志願段階では毎年2倍前後の高い倍率となり、試験当日の実質倍率(欠席者を除いた倍率)は1.5倍前後で推移するのが日比谷高校の特徴です。 

過去数年の倍率推移を見ると、日比谷高校の人気と難易度の高さが窺えます。都立全日制平均倍率が1.3倍前後であるのに対し、日比谷高校はそれを大きく上回る倍率で推移しており、受験生にとって狭き門であることは変わりありません。

入試制度変更等で一時的な上下はあるものの、「常に高倍率」という傾向を踏まえ、併願校の確保や入念な受験対策が必要と言えるでしょう。

出典:募集・応募状況等|都立高等学校(東京都教育委員会)

学費

都立日比谷高校は公立高校のため、授業料は実質無償です。

通常年間118,800円(月額9,900円)の授業料が設定されていますが、世帯年収がおおむね910万円未満であれば就学支援金により全額支給されるため保護者の負担はありません(所得制限を超える一部世帯のみ授業料負担あり)。 

この授業料無償化制度により、公立高校である日比谷高校の学費負担は大幅に軽減されています。経済的理由で進学を断念しないよう支援制度が整っており、都立高校の魅力の一つとなっています。

入学時には授業料の他に多少の納付金が必要です。まず入学料として5,650円が必要ですが、こちらも減免制度があります。制服代(夏服・冬服一式)は男女で約5万円前後、体育着や上履き等が2万円程度、教科書・教材費が2万円弱かかり、入学時に必要な初期費用はトータルで約12~13万円ほどになります。例えば男子の場合、制服一式約49,555円・体育館シューズ7,500円・体育着19,900円などとなっており、女子も同程度の費用がかかります。

入学後は修学旅行や研修のための積立金や、PTA会費などの費用も発生します。1年次は学年積立金として約110,000円、生徒会費3,000円・PTA会費3,600円を納入する例があります(学年が進むごとに積立金は変動)。

それでも3年間トータルの学校教育費は私立高校に比べて大幅に低く、公立トップ校である日比谷高校は経済的にも通いやすい選択肢と言えます。

出典:1 入学時に必要な費用(参考 令和6年度入学生)(東京都立日比谷高等学校)
都立高等学校、中等教育学校(後期課程)の授業料・入学料及び特別支援学校高等部の授業料について(東京都教育委員会)
高等学校等就学支援金事業について|授業料・入学料・支援制度等(東京都教育委員会)
高校生等臨時支援事業について|授業料・入学料・支援制度等(東京都教育委員会)

推薦入試・帰国生入試など

日比谷高校では一般入試とは別に「推薦入試」が実施されています。

推薦入試は毎年1月下旬に1日で行われ、募集定員の約20%(例年60名程度)がこの方式で合格します。

一方、「帰国生入試」のような特別枠は日比谷高校単独では設けていませんが、海外在住生や帰国子女であっても所定の要件を満たせば一般入試または推薦入試に出願し受験することが可能です。 

推薦入試は調査書・小論文・面接による総合評価で、学力検査は課されません。日比谷高校の推薦入試は900点満点で行われ、内訳は「調査書点450点+小論文250点+個人面接200点」です。

募集人数自体少ないため競争は激しく、男子ではオール5の応募者数が募集人数とほぼ同数、女子では募集人数の約1.7倍にのぼると言われています。 令和6年度(2024年度)推薦入試では募集人数64名に対し志願者163名、推薦倍率は約2.55倍でした。

推薦入試当日は、まず自己PRカード等をもとに15~20分の個人面接が行われ、生徒の志望動機や中学校での取り組み、将来の目標などが問われます。

その後、小論文試験では与えられた課題に対し50分で自分の考えを論述します。小論文のテーマは毎年異なりますが、例えば令和5年度では「鉄道赤字区間の原因を資料から読み取る問題」や「地方の抱える問題と解決策を述べる問題」など社会的課題に関する出題がなされています。 

帰国生に関しては、日比谷高校独自の特別入試枠はありませんが、多くの帰国生が一般入試や推薦入試で受験し合格しています。東京都立高校の推薦入試は帰国生も受験可能であり、実際日比谷高校でも全体の1割以上が帰国子女出身だとも言われます。

海外在住の場合でも、入学までに都内に転居予定であれば受験資格があります。帰国生は英語力などでアドバンテージがある場合もありますが、選抜基準や試験内容は基本的に一般の受験生と同じです。

したがって、帰国生であっても必要に応じて推薦入試にチャレンジしたり、一般入試で高得点を取れるよう十分な対策を講じることが重要です。

出典:Q&A(東京都立日比谷高等学校)

過去問の入手方法と活用法

日比谷高校の過去問は公式サイトなどで入手でき、受験対策に欠かせない教材です。

過去問演習によって試験の出題形式や難易度を把握でき、本番への戦略を立てやすくなります。例えば、学校公式Webサイトには過去の問題・解答用紙・解答が公開されており、これらを印刷して繰り返し解くことがおすすめです。

また、学校説明会で配布される場合や書店で過去問題集を購入する方法もあります。過去問を早めに入手し、繰り返し活用することで合格への実力養成に大いに役立つでしょう。

出典:学力検査問題等(東京都立日比谷高等学校)

東京都立日比谷高等学校の進学実績

大学合格状況

日比谷高校の大学合格実績は全体像として非常に優秀で、多くの生徒が難関大学へ進学しています。生徒の学習意欲が高く進路指導も充実しているため、難関国立大学や医学部医学科を志望する生徒が年々増加傾向にあります。

出典:学校案内パンフレット|令和6年度(東京都立日比谷高等学校)

国公立大学 合格実績

主要大学合格者数が年々増加しており、豊富な合格実績があります。令和6年度では、東京大学の合格者が60人、京都大学が11人、一橋大学が16人、東京工業大学が7人と続き、国公立大学の合格者合計数は214人でした。

出典:令和7 (2025)年度入試 大学別合格者(延べ数)(東京都立日比谷高等学校)

私立大学 合格実績

早慶やMARCHなど難関私立大学の合格実績も顕著で、近年大幅な伸びを見せています。

令和6年度は、早稲田大学に201名の合格者を出し(前年176名)、慶應義塾大学も158名と前年度(78名)から倍増しています。このように難関私大への合格者数も着実に増加しており、日比谷高校の進学力の高さがうかがえます。

出典:令和7 (2025)年度入試 大学別合格者(延べ数)(東京都立日比谷高等学校)
学校案内パンフレット|令和6年度(東京都立日比谷高等学校)

医学部医学科 合格実績

医学部医学科の合格実績も優秀で、医師志望の生徒が難関を突破しています。国公立・私立を含めた医学部合格者数も年々増加傾向にあり、難関分野で成果を上げています。

特に令和6年度は医学部医学科への合格者が合計111名にのぼり、前年度(53名)に比べて倍増しました。

出典:令和7 (2025)年度入試 大学別合格者(延べ数)(東京都立日比谷高等学校)

現役進学率・浪人率

日比谷高校では多くの生徒が現役で大学へ進学しており、浪人する生徒は比較的少ない傾向です。

学校の充実した指導と生徒自身の努力により、在学中に志望校へ合格できるケースが非常に多くなっています。

令和6年度の学校経営報告書によると現役合格率は約71.5%と高く、現役で進路を決める生徒が大半を占めていることがわかります。

出典:令和7 (2025)年度入試 大学別合格者(延べ数)(東京都立日比谷高等学校)

指定校推薦枠

日比谷高校にも大学の指定校推薦枠が存在しますが、その枠や大学名は公開されていません。

ただし、日比谷高校では多くの生徒が一般受験で難関大学を目指すため、指定校推薦は「安全策」というよりも成績上位者に与えられる貴重な機会と言えます。

東京都立日比谷高等学校の評判・口コミ

良い評判・口コミ

日比谷高校には充実した学習環境と活発な学校生活があり、在校生や保護者から良い評判を得ています。

例えば、授業のレベルが高く、行事や部活動も盛んなため、生徒は勉強と学校生活の両方に全力で取り組める校風だという声が多いです。令和6年度学校経営報告でも、生徒の入学満足度は91%と報告されており、高い教育水準や豊かな学校行事に対する評価の高さがうかがえます。

都心にありながら校舎や施設も整っているのも評判です。

出典:日比谷高校(東京都)の評判(みんなの高校情報)

塾の必要性など客観的な視点

日比谷高校では学校の授業や補習が充実しているため、必ずしも全員が学外の塾に通う必要はありません。ただし、難関大学合格という高い目標に向け、効率的な学習を求めて塾を併用する生徒も少なくありません。

実際、1年生で塾に通っている生徒はほとんどおらず、2年生、3年生と年次が進むごとに塾を利用する生徒が増えていく状況です。特に理系志望者はほぼ全員が通塾し、文系では半数程度が塾を活用していたとの声もあります。

総じて、学校の勉強だけで十分力を伸ばせる環境ではありますが、必要に応じて塾を活用する姿勢が見られます。

出典:日比谷高校(東京都)の評判(みんなの高校情報)

卒業生の声

自由な校風の中で高校生活を思い切り楽しめるため、日比谷高校の卒業生からは、母校で過ごした日々への愛着や感謝の声が多く聞かれます。

また、在学中に培った自主性や人間力が卒業後にも活きていることを実感するという意見も多くあり、整った良い環境であることが伺えます。

出典:東大合格公立1位! 中高一貫ブームにモノ申す…角谷アナウンサーの母校「都立日比谷高校」強さの秘密に迫る(テレ東プラス)

東京都立日比谷高等学校の受験対策と勉強法

合格に向けた年間学習計画の立て方

合格には受験までの年間学習計画を綿密に立てることが大切です。

一年を通した時間配分を考えることで、効率的に学力を伸ばしつつ、精神面の余裕も保てます。特に日比谷高校レベルの入試は学習範囲が広いため、学期ごとに基礎から応用への段階的な目標設定を行うと、漏れなく学習できます。

例えば夏休みには基礎固めに集中し、冬には過去問演習に取り組むなど、時期に応じた勉強法を選ぶと効果的です。このように計画的に学習を進めれば、入試直前になって焦ることなく、自信を持って本番を迎えられます。

内申点対策:

日比谷高校合格には内申点で基本オール5を目指す必要があります。

都立入試では調査書点(内申)が300点分を占め、学力検査と合わせて合否を左右するためです。実際、合格者の多くは9教科で評定「5」がほとんどを占めており、素内申44(9科中1科だけ4)程度が一つの目安となります。

この目標を達成するには、定期テストで安定した高得点を取るだけでなく、日々の授業態度や提出物にも真剣に取り組みましょう。内申点を万全にしておくことで、本番の学力検査にも余裕をもって挑めます。

学力検査対策

学力検査では5教科合計でほぼ満点に近い得点が求められ、科目別の目標点を明確に定めて対策する必要があります。

目安として、内申点オール5に加え、理科・社会の学力検査で90点前後の高得点、そして英語・数学・国語の自校作成問題でも高得点を取ることが合格の鍵とされています。特に理科と社会は都立共通問題で失点を極力抑え、ほぼ満点を狙う意識で臨みます。

一方、英語・数学・国語の3教科は難易度が高いため、過去問演習や記述対策を重ねて得点力を養いましょう。各科目で確実に目標点をクリアできれば、5教科合計でも合格ラインに届くはずです。

科目別対策ポイント

英語は長文の速読力と英文記述力が問われ、数学は平面・空間図形や証明など記述対策が重要です。

国語は複数の長文読解と作文を50分で解くスピード勝負で、近年は選択肢問題の割合も増えています。

理科・社会は都立共通問題で基礎的内容が中心ですが、理科では新しい単元(例:電池)も出題されるため原理の理解が不可欠で、社会は出題傾向が安定している分、知識の網羅と演習量で確実に9割以上を取ることを目指しましょう。

おすすめ参考書・問題集

難関校合格には、市販の問題集や過去問集も活用して効率よく実力を伸ばしましょう。

例えば、都立トップ校向けに開発された「未来を切り開く学力シリーズ」は、学年の枠を超えて入試に必要な重要事項を効率的に身につけられる構成になっており、多くの合格者に支持されています。著者は難関校合格者を多数育てたZ会のベテラン講師で、内容の質も折り紙付きです。

また、日比谷高校や同レベル校の過去問集は5~10年分を繰り返し解き、出題傾向に慣れることが重要です。

自分の弱点に合った参考書を選び、計画的に演習を積むことで、得点力を着実に高めることができます。

特色検査/自己表現検査 対策

特色検査や自己表現検査が実施される場合、その対策も早めに始めましょう。

これらの試験は学力検査だけでは測れない思考力・表現力などを評価する目的で行われ、生徒の多面的な能力が問われます。一般的に、複数の教科の知識を組み合わせた応用問題や、与えられたテーマについて自分の意見を論理的に述べる課題が出されるため、普段から幅広い分野の学習や表現の練習が必要です。

過去問や類似問題に触れて思考パターンに慣れておくとともに、自分の考えを的確にまとめる練習を重ねておけば、本番でも落ち着いて対応できるでしょう。

面接対策

面接試験がある場合は、事前準備と練習が合否を左右します。

限られた時間で自分の意欲や人柄を伝える必要があるため、質問を想定して答えを用意し、自信を持って話せるようにしておきましょう。例えば、「中学校で頑張ったこと」「志望動機」「高校で挑戦したいこと」などの定番質問に対して、自分の体験を交えて具体的に答えられるよう、自分専用の面接対策ノートを作ると効果的です。

志望校の教育特色や校風も調べて、回答に盛り込めれば熱意がより伝わります。笑顔とハキハキした声で受け答えする練習を重ね、本番では落ち着いて自己PRできるようにしましょう。

過去問・模擬試験の効果的な活用法

過去問と模擬試験を活用すれば、効率的に実戦力を養えます。

過去問演習では出題パターンを把握できるだけでなく、時間配分の練習にもなります。少なくとも5年分程度の日比谷高校(または都立共通問題)の過去問を解き、解けなかった問題を復習して弱点補強につなげましょう。

また、定期的に模擬試験を受けて自分の現在の実力を測定し、志望校判定や苦手分野の確認に役立てましょう。過去問と模試を上手に活用することで、本番への不安を減らし、点数アップにつなげることができます。

おすすめ併願校パターン

日比谷高校を第一志望とする場合、私立高校への併願も計画的に考えておく必要があります。

難関都立志望者は、同等レベルまたはワンランク下の難関私立・国立高校を併願するケースが多いです。これらの高校は進学実績や校風が日比谷高校に近く、併願先として人気です。

また、安全校としてもう少し入学難易度が低い私立(例:朋優学院の国公立コースなど)も受験しておくと安心でしょう。

地域や通学時間も考慮し、無理なく通える範囲で複数の併願校をバランスよく選ぶことが大切です。

まとめ

東京都立日比谷高校は全国トップクラスの進学実績と伝統を誇り、SSH指定や充実した行事など、学習面でも学校生活でも魅力の多い学校です。

難関校ではありますが、本記事を参考に計画的な学習、的確な対策法を実践すれば、きっと日比谷高校合格への道筋が見えてきます。

最後まであきらめず努力を続け、ぜひ合格を勝ち取ってください!

出典:学校案内パンフレット|令和6年度(東京都立日比谷高等学校)

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この記事を書いた人

ハマジュク編集部は実際に中学受験を経験した人や、全国トップ20(県内トップ3)の学校に進学した人が揃っています。また、塾講師や家庭教師として、県内のトップ校に進学させる実績や、偏差値を30以上上げて志望校へ合格させた経験を持つメンバーで構成されております。受験や講師としての経験も踏まえて、横浜エリアを中心に中学・高校受験に役立つ情報を発信しています。

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