オンライン授業のメリット・デメリットは?対面授業との違いも紹介
「受験対策はしっかりとさせたいけど、部活と通塾の両立が大変」
「オンライン授業でもサボらずにできるか心配」
こんなお悩みはありませんか?コロナ禍をきっかけに浸透したオンライン授業は、現在も多くの学習塾で採用されています。サービスも多様化されており、塾選びの際に悩むポイントにもなる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、オンライン授業のメリット・デメリットを解説します。対面授業との違いも含めてお伝えするので、塾選びの参考にしてください。
オンライン授業の種類
一口にオンライン授業といっても、塾によって採用している形式が異なる可能性があります。塾選びの際に「オンライン授業対応」と書かれている場合は、まずはどの種類のオンライン授業をしているかをチェックしましょう。
オンライン授業には大きく分けて、ライブ配信型とオンデマンド型の2種類があります。種類によってお子さんとの相性が異なる可能性があるため、受講前にどちらのタイプで実施しているかを必ず確認してください。
また、塾によっては必要に応じて両タイプを実施しているケースもあり、サービスの充実性を確かめるポイントにもなります。まずは、種類ごとの特徴を見てみましょう。
ライブ配信型
ライブ配信型は、インターネット回線を使ってリアルタイムに授業を配信するオンライン授業です。自宅にいながらでも教室で授業を受けているような感覚で学習できます。
ライブ配信型では「zoom」や「Google Meet」「Skype」などのWeb会議ツールを利用して配信されるケースが多く、双方向のコミュニケーションを取りながら授業が展開されます。
その場で質問をしたいお子さんや参加型の授業がお好みのお子さん、録画形式の授業だと集中力が下がるお子さんにおすすめのタイプです。
オンデマンド型
オンデマンド型は、あらかじめ録画された授業を配信する形式です。ライブ配信型のようにリアルタイムではないため、決まった時間に縛られることがありません。
オンデマンドには「要求に応じて」という意味があり、その名の通り都合のいいタイミングでお好みの内容の授業を受けられます。授業映像がクラウド上に保存されており、生徒は学習したい内容の授業を選択して受講します。
自分で時間や学習の管理ができるお子さん、スキマ時間を活用したいお子さん、繰り返し視聴して学習したいお子さんにおすすめのタイプです。
オンライン授業のメリット
オンライン授業は自宅にいながら授業を受けられるだけでなく、より効果的な学習へと導くさまざまなメリットがあります。ここではオンライン授業のメリットについて詳しく見ていきましょう。
時間や場所に縛られずに勉強できる
オンライン授業の大きなメリットといえば、時間や場所に縛られないことです。部活や習い事と両立したい生徒にとって、自宅で受講できるオンライン授業は相性のよい形式といえます。
通塾時間がかからないため、移動時間がネックなご家庭にも適しています。本来は通塾に要する時間を食事や睡眠に充てられるので、時間を有効に使えるでしょう。
また、自宅の近くに進学塾がないご家庭からも支持されています。通常授業であれば満席になる有名講師の授業でも、席数が限られていないオンライン授業なら問題なく受講できます。
授業を繰り返し見られる
反復学習をしたいお子さんにも、オンライン授業は適しています。オンデマンド型の授業なら何度でも繰り返し見られるため、自分のペースで予習や復習ができます。
オンデマンド型の強みは、巻き戻しや繰り返しなどが自在な点です。苦手な部分を重点的に学習できるため、先生に質問するのが苦手なお子さんも、理解できない部分を放置せずに済みます。
人目を気にせず反復学習ができるオンライン授業は、周囲を気にせずマイペースに勉強したいお子さん、集団授業やマンツーマン授業が苦手なお子さんにもおすすめです。
病気でも授業が受けられる
感染症による外出自粛・自宅待機期間は、勉強の遅れを不安に感じるものです。2024年8月現在、新型コロナウイルス感染症をはじめとする5類感染症は、発症日を0日目として5日間は外出を控えなければいけません。熱がすぐに引いた場合、自宅待機期間はたとえ元気でも授業を休む必要があり、大きなロスに感じるでしょう。
普段は集団塾に通っているご家庭でも、急病時には自宅から授業に参加できるライブ配信型のオンライン授業が重宝します。塾によっては欠席時にはライブ配信してくれることがあります。自宅待機期間中でもリアルタイムで参加できるので、いつもの授業を問題なく受けられるでしょう。質問や挙手もできるため、授業への積極的なアプローチも可能です。
リアルタイムでなくても、時間差で授業の録画がクラウド上に保存される塾もあります。挙手や質問はできませんが、当日の夜などにアップロードされることが多く、授業の遅れを最小限に留められるでしょう。
また、オンデマンド授業を単元ごとに取り揃えている塾であれば、発熱で勉強できなかった授業の遅れも取り戻せます。特定の単元をピンポイントで受講できるため、効率的に自習できるでしょう。
特に、受験期は1回の授業の遅れによる損失が大きいため、オンライン授業によるフォローの手厚さは重要です。ライブ配信型とオンデマンド型の両方が充実している塾を選ぶと、万が一の場面でも不安要素が少なくなるでしょう。
学習履歴や進捗を記録しやすい
マイペースにコツコツ学習を進めたいお子さんにも、オンライン授業は重宝します。個人ページで学習履歴や学習到達度が表示されるため、進捗状況を簡単に記録できます。
また、学習履歴が一目でわかるようになると、自分の努力も可視化されます。モチベーションが上がりやすくなり、学習意欲の向上にも期待が持てるでしょう。
日記や手帳への記録が好きなお子さん、計画的な学習が好きなお子さんと相性もよく、オンライン授業を自己管理することで学習意欲を高められる可能性があります。
オンライン授業のデメリット
オンライン授業は活用性に優れているものの、使い方によってはうまく機能しないケースも少なくありません。オンライン授業との相性が悪い場合、学習意欲が低下してしまう可能性もあるため、デメリットも把握したうえで慎重に選んでください。ここでは、オンライン授業のデメリットを詳しく見ていきましょう。
機材やネット環境の整備が必要になる
オンライン授業では、授業を受けるために機材やインターネット環境を整えなければいけません。受講自体はスマートフォン1つあれば不可能ではありませんが、Wi-Fi環境が整っていなければパケット通信料がかさんでしまいます。
動画視聴は常時モバイル回線を使用するため、定額料金プランではすぐに通信容量の上限を超えてしまう可能性があります。オンライン授業を前提としている場合は、まずご自宅のインターネット環境を整えましょう。
また、スマートフォンでは板書などの細かい文字を視認しにくく、学習に支障をきたす恐れがあります。パソコンやタブレットなど一定の大きさのある画面で学習できる環境を用意したほうがよいでしょう。
その場で質問することが難しい場合がある
ライブ配信型であれば質問できますが、オンデマンド型の場合は録画を視聴するので質問はできません。
オンデマンド型は自分のペースで巻き戻したり繰り返したりできる代わりに、双方向でのコミュニケーションの機会は得られません。どちらが自分に合っているかを意識して選ぶことをおすすめします。
ライブ配信型なら質問は可能ですが、質問の行為自体に不安や抵抗を感じるお子さんも少なくありません。塾では対面授業が行われているケースが多く、授業の進行を止めることに気後れする可能性があります。また、対面授業が中心となるため、先生がオンライン視聴の生徒の質問に気づかないこともあるでしょう。
質問を重視する場合は、集団よりも個別でのオンライン授業が適しています。マンツーマンのオンライン個別授業ならお子さんのペースで学習が進められるため、遠慮なく質問できるでしょう。
モチベーション管理が難しい
オンライン授業のデメリットとして心配されるのが、モチベーションの維持です。特にオンデマンド型の場合は自分で学習スケジュールを立てて視聴し学習する必要があり、不定期な学習だとモチベーションが低下するケースが見受けられます。
オンデマンド型は好きなタイミングで繰り返し見られるのがメリットですが、先延ばしにしても支障がないシステムはデメリットにもなり得ます。
モチベーションの管理に不安がある場合は、ライブ配信型のほうがよいでしょう。通常授業と同様の感覚で受けられるスタイルのほうがモチベーションを維持しやすく、学習習慣の継続につながります。
強制⼒がないため自主性が必要
オンライン授業では主に自宅が学習スペースとなるため、自主的に勉強する意欲がなければ効果が薄くなります。お子さんがカメラをオフにして授業を受けていると先生から生徒が見えなくなり、集中している様子も確認できません。また、カメラをつけていても映す角度を工夫するなどしてごまかすケースもあり、どうしても自主性に委ねられる側面が強いです。
自主学習が苦手なお子さんの場合は、先生の目が届く対面授業のほうが向いているでしょう。もしくは、オンライン授業でも細やかなアプローチがしやすいマンツーマン授業をおすすめします。
健康への悪影響が懸念される
オンライン授業の場合、ずっと画面に向かって授業を受けることになります。画面を凝視すると視力の低下や姿勢の悪化などのリスクも想定され、健康への悪影響が懸念されます。
健康を重視して本格的にオンライン授業を継続するのであれば、環境を整備したほうがよいでしょう。大画面のディスプレイやお子さんの身長に合うパソコンデスクを用意したりして、目や姿勢を守る工夫を取り入れることをおすすめします。
オンライン授業を受けるコツ
オンライン授業できちんと成果を出すためには、どのように受けるのが理想的なのでしょうか。ここでは、効果的にオンライン授業を受けるコツを考えてみましょう。
スケジュール管理を徹底する
オンライン授業の効果は、お子さん本人の自主性に大きく左右されます。まずは、勉強の意欲を高めるためにも、スケジュール管理を徹底させましょう。
徹底させるといっても、親が強制的に行うようでは自主性を引き出すことは難しいため、自発的に徹底管理する気持ちを持たせたいところです。
個人ページが充実しているサービスを利用して、ゲーム感覚で学習スケジュールを立てられる環境にするのがおすすめです。もしくは、あえて自分の手帳などでスケジュールを立てるのもよいでしょう。予定を自分で書き込んでいくことで、自然と意欲が高まる可能性もあります。
お子さんの性格に合わせたスケジュール管理を提案すると勉強意欲も高まりやすく、楽しく前向きに学習を継続できるでしょう。
分からないところが出たらすぐに質問する
ライブ配信型の授業であれば、分からない部分を放置せずに質問できます。「あとで聞けばいい」と先延ばしにするくせが付くと、ずるずると放置してしまうケースが少なくありません。また、基本的な部分が分からない状態のまま授業が進むと、学習効率も低下します。
分からないところが出たら、できるだけすぐに質問をして疑問を解消する習慣を付けましょう。疑問点をつぶして進めていくことが、成長への近道です。
オンライン授業に向いている生徒の特徴
どのような授業形式が理想的かどうかを確認するためにも、お子さんがオンライン授業と対面授業のどちらに向いているかを見極めることが大切です。まずは、オンライン授業に向いている生徒の特徴を、以下に箇条書きでまとめます。
- 一人でコツコツ学習できる
- 真面目
- 意志が強い
- 自発的
- 黙々と勉強するのが好き
- 目標を達成することにやりがいを感じる
- 効率性を重視する
- 部活や習い事との両立を目指している
- 近くに理想の塾がない
- 通塾が困難
以上の要素が複数当てはまるお子さんは、オンライン授業に向いているでしょう。
対面授業に向いている生徒の特徴
対面授業に向いている生徒の特徴は以下の通りです。
- 先生とコミュニケーションをとるのが好き
- 家とは違う環境で勉強したい
- 仲間と交流して刺激をもらいたい
- 自発的に勉強するのが苦手
- 集中力が低い
- スマホを触りながら勉強してしまう
- 授業中に居眠りすることがある
以上の要素が多く当てはまるお子さんは、対面授業のほうが向いているでしょう。
まとめ
オンライン授業は対面授業よりも自主性が求められますが、目的をもって意欲的に取り組めば高い効果が期待できます。
通塾の必要がないため部活や習い事とも両立しやすく、自分のペースで学習を進められるでしょう。また、有名講師の授業を自宅で受けたり、重点的に予習復習ができたりと、さまざまなメリットが得られます。
オンライン授業のみで学習するのも選択肢の1つですが、対面授業だけでなくオンライン授業もできる塾であれば、状況に応じて受講スタイルを切り替えることも可能です。お子さんの適性に合わせてさまざまな授業を体験できる塾なら、理想の学習環境を選びやすいでしょう。
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