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受験生の睡眠時間は何時間がいい?睡眠の質を上げる方法も解説

受験生の睡眠時間は何時間がいい?睡眠の質を上げる方法も解説

「頭をきちんと働かせるには睡眠が必要だというけど、具体的にどれぐらい必要なんだろう?」
「できるだけよい睡眠を取るためには、どんなことに気を付ければいいのかな?」

人間は眠らなくては活動できない生き物ですが、受験勉強の効率とも密接に関係しています。適切な睡眠をとらないと、勉強にも悪い影響をおよぼしかねません。睡眠と記憶は密接に関連しており、睡眠不足は勉強の効率を著しく下げてしまうからです。

本記事では、受験生にとっての睡眠時間はどれくらいがベストなのかについて解説します。また、なぜ十分な睡眠が必要なのかについて深掘りするとともに、睡眠の質を上げるコツにも言及します。

最後まで読むことで、受験生としてどのように睡眠に取り組むのがベストなのか、正確な知識が身に付くでしょう。

目次

受験生に最適な睡眠時間は6時間か7時間半

受験生にとって最適な睡眠時間は、6時間か7時間半とされています。

睡眠サイクルには個人差がありますが、大体90分を1サイクルとして深い眠りと浅い眠りを繰り返しているといわれています。理想的な睡眠は、サイクルを4~5回程度回すというもの。90分が4回なら合計で6時間、5回ならば合計で7時間半となります。

受験生の平均睡眠時間は?

ある大規模調査の中間報告では、平均の睡眠時間について、小学6年生が7.9時間(474.4分)、中学3年生が7.1時間(425.9分)、高校3年生が6.5時間(387.4分)であることが分かりました。学年が上がるにつれて睡眠時間が短くなる傾向にあります。

受験生にとって十分な睡眠が重要な理由

受験生にとって時間は1分1秒でも惜しいものであり、睡眠時間を削ってでも勉強時間を増やしたいと考える方も多いでしょう。

しかし実際には、睡眠時間を削って勉強するのは賢いやり方ではありません。むしろ逆効果になってしまう恐れがあります。理由としては、以下の2つが挙げられます。

  • 睡眠中に記憶の整理と定着が進むから
  • 睡眠が不足すると学習効率が低下するから

以下でそれぞれについて解説します。

睡眠中に記憶の整理と定着が進むから

睡眠は身体を休めるものであると考えている方も多いかもしれません。身体的な疲労を考えるのであれば、「自分は受験勉強であまり身体を動かしていないから、眠らなくても大丈夫だろう」と考えてしまうケースもあるのではないでしょうか。

しかし実際には、睡眠は記憶の整理と密接に結びついており、学習そのものに大きな影響を与えます。眠っている間に記憶が整理され、取り込んだ新しい記憶が定着しやすくなるのです。

起きている間にどれだけ頑張って勉強をしても、適切な睡眠時間を確保できないと、記憶が定着してくれないということになります。起きている間に勉強することと、しっかり眠ることは、受験勉強においてセットで考えるべきでしょう。

睡眠には「何もしない」というイメージを持つ人もいるため、たくさん眠ることはやるべきことをやっていない状態と考えがちです。睡眠にも重要な仕事があり、起きている間に学んだことを定着させるために不可欠であることをしっかり認識しましょう。

睡眠が不足すると学習効率が低下するから

睡眠が不足すると、判断力や集中力が著しく低下します。毎日6時間以下の睡眠を続けていると、判断力や集中力において泥酔した状態とほとんど変わらなくなるという研究もあるほどです。

睡眠不足が続くと、どれだけ長時間机に向かって勉強を続けても、内容に集中することが難しくなります。例えば睡眠時間を7時間半確保するべきところ、4時間に削って3時間半多く勉強したとしても、効果が現れないどころか逆効果になるかもしれません。

また睡眠不足が続いた状態で受験に臨むと、試験の際に判断力が鈍りミスが発生しやすくなる恐れもあります。せっかく睡眠時間を削って必死に勉強しても、本番で力を発揮できないのでは意味がありません。

日頃の学習を有効なものにするためにも、しっかりと睡眠をとることが必要不可欠です。

受験生は睡眠の質を上げることも大切

睡眠時間を確保することはもちろん大切ですが、それだけでなく睡眠の質を上げることも大切な要素です。質のよい睡眠には高い疲労回復効果があり、翌日のパフォーマンス向上に大きく寄与するからです。

質の悪い睡眠を続けていると、睡眠時間を確保しているにもかかわらず、翌朝から身体に疲れを感じるといった事態に陥りかねません。疲労感は集中力や判断力を鈍らせ、勉強の効率を著しく落としてしまいます。疲れた状態で長時間勉強をしても、結果に結び付けることは難しいといわざるを得ないでしょう。

では、どのようにして睡眠の質を上げればよいのでしょうか。次項で具体的な方法について詳しく解説します。

睡眠の質を上げるコツ

受験生が睡眠の質を上げるコツとしては、主に以下の6つが挙げられます。

  • 就寝3時間前までに食事を済ませる
  • 就寝2~3時間前までに入浴を済ませる
  • 就寝の直前にスマホはいじらない
  • 就寝前のカフェイン摂取は避ける
  • 自分に合った寝具を使う
  • 適度に身体を動かす

いずれも重要な要素なので、以下の解説を読んで、可能であればすべて実践してみましょう。

就寝3時間前までに食事を済ませる

睡眠には、内臓の調子を整える役割もあります。内臓の調子と学習効率は無関係なものではありません。

しかし、就寝直前に食事をしてしまうと、睡眠中にも食べたものを消化する活動を優先してしまうため、眠りが浅くなり疲労が抜けにくくなってしまいます。結果として集中力や判断力に悪影響がおよび、勉強の効率は下がってしまうでしょう。

遅くまで勉強しているときに夜食をとる方も多いかもしれません。しかし、これは上記の観点から、おすすめできません。夜にどうしても何か口にしたい場合には、消化にいいものを少しだけ摂りましょう。

就寝2~3時間前までに入浴を済ませる

入浴にはよい効果がたくさんあります。身体を温めてほぐすことによって疲労を和らげるだけでなく、血流が促進されることで脳の働きも活発にします。単に身体を清潔にするだけでなく、リラックスや勉強効率の点からも重要といえるでしょう。

しかし、入浴を済ませたあとすぐに就寝すると、交感神経が高まり寝付きが悪くなる恐れがあります。そのため、入浴は就寝の2~3時間前までに済ませるのがおすすめです。

適切に入浴できれば、就寝時間が訪れるのと同じタイミングで体温が下がり始め、スムーズに眠りに就くことができます。翌朝の目覚めも快適なものとなり、受験勉強もはかどるでしょう。

就寝の直前にスマホはいじらない

スマホは気軽に楽しめるデバイスで、就寝前にはつい触りたくなってしまうものですが、誘惑を断ち切ることが重要です。

人間の身体は、メラトニンという物質が分泌されることで眠気を感じ、睡眠に入るようにできています。しかしスマホのブルーライトを浴びてしまうと、脳が「今は昼間である」と勘違いをして、メラトニンの分泌を阻害してしまいます。不適切なタイミングで覚醒状態となってしまうため、入眠しづらくなるのは避けられません。

就寝前の1~2時間は、スマホの使用を控えておきましょう。友達とのやり取りも、夜遅くには控えるルールをお互いに作っておくのが賢明です。

就寝前のカフェイン摂取は避ける

睡眠の質を上げたいのであれば、夜にカフェインを摂取することは避けましょう。カフェインには眠気を覚ます働きがあり、夜に摂取すると入眠しづらくなるからです。

カフェインには、眠気を促すアデノシンという物質をブロックする作用があります。これは日中に活動する際には便利な場合もありますが、夜間には睡眠を妨げる要因となってしまいます。

カフェインの効果が半減するまでにかかる時間には個人差がありますが、大体4~6時間程度です。したがって、就寝したい時間の6時間前になったら、カフェインを摂取しないよう心がけることが大切です。

眠気を覚ましたいのであれば、カフェインに頼るのではなく、生活習慣を改善することを重視するべきでしょう。

自分に合った寝具を使う

寝具を中心として、総合的に寝室の環境を整えることも重要です。

受験生に限らず、人間は人生の約3分の1を眠って過ごします。人生の3分の1は、寝具に身体を付けた状態で過ごしていることになります。当然ながら、寝具が自分に合うかどうかが体調を整えるうえで重要な意味を持つことになります。

受験生の立場で寝具にお金をかけるのは難しいかもしれませんが、自分に合ったものを選ぶことを意識するのは大切です。あなたが受験生のお子様を持つ親御さんであれば、お子様の寝具を奮発するのも受験を手助けする1つの方法であると考えてみてはいかがでしょうか。

適度に身体を動かす

適度に身体を動かすことは、脳の働きをよくするためにも非常に重要です。

椅子に座り続けるなどで同じ姿勢のままの時間が長いと、筋肉は緊張してしまい血行が悪くなります。血行が悪くなると脳を巡る血流が少なくなるため、知的な活動にも悪い影響がおよびます。運動することと頭を使うことは密接に繋がっていると考えることが大切です。

ストレッチなどをこまめに行い、身体と脳をリラックスさせましょう。特に眠る直前のストレッチには高いリラックス効果があるため、毎日のルーティンとして積極的に取り入れるべきです。

受験生必見!朝型の生活に切り替えるには?

現役の受験生であれば学校があるため、朝方の生活を続けていることでしょう。しかし浪人生の場合は、ほかにすることはないため、昼夜逆転している場合もあります。

受験生はできる限り朝型で生活するべきです。受験当日は朝早く起きて試験会場へ向かわなくてはいけません。昼夜逆転した生活を続けていると、いつもと違うリズムで受験に臨まなければならず、本来のパフォーマンスを発揮できない恐れがあります。

朝方の生活に切り替えるための有効な方法としては、主に以下の4つが挙げられます。

  • 朝起きたら日の光を浴びる
  • 朝食をしっかり摂る
  • 適度に仮眠を取る
  • 休日も同じ時間に起きるようにする

順番に見ていきましょう。

朝起きたら日の光を浴びる

朝起きたら、積極的に日の光を浴びるようにしましょう。

人間の体内時計は、日中と夜間に浴びる光のバランスで調整されています。網膜には体内時計をコントロールする細胞があり、早朝から昼過ぎにかけて強い光を浴びることで、体内時計がリセットされます。

朝食をしっかり摂る

朝食をしっかり摂ることも、朝型の生活を確立するうえで重要です。朝食を摂ることによって体内時計がリセットされ、身体が「1日のスタート」と正しく認識するようになるからです。

具体的には、朝食が胃の中に入ることによって内臓が動き出し、身体が内部から目覚めます。また、咀嚼することで脳がいっそう活性化される効果もあります。

朝食によって身体を目覚めさせることで、朝型のリズムは安定します。ダイエットとしても朝食を抜くことは適していないため、朝食はしっかり摂るようにしましょう。

適度に仮眠を取る

適度に仮眠をとることも、朝型の生活を維持するためには大切な要素です。仮眠でバランスを取ることによって、夜の就寝と朝の起床を安定させられます。

ただし、遅い時間の長すぎる昼寝は禁物です。遅い時間に長い昼寝をしてしまうと、身体がそれを本格的な睡眠と勘違いしてしまい、夜の睡眠が浅くなってしまう恐れがあるからです。

仮眠はできるだけ早い時間帯に、30分以内で済ませるようにしましょう。

休日も同じ時間に起きるようにする

睡眠時間の少ない方は、土日などの休日に昼近くまで寝ていることも少なくありません。

しかし、平日と休日で時間の使い方が違っていると、生活リズムが乱れて体調不良を起こしやすくなります。休日だからといってゆっくり眠り続けていれば、それだけ体調がよくなるわけではないことに注意が必要です。

休日も同じ時間に起きる習慣を身に付けるには、翌日に疲労を持ち越さないことを平日にしっかり構築しておくことが重要となります。

まとめ

受験生が睡眠時間をしっかり確保することの重要性を解説するとともに、よい睡眠を取るためのコツなどについて紹介しました。

睡眠には怠惰なイメージが付きまといます。少しでも多く勉強時間を確保したい受験生にとって、睡眠をとることは受験の敵であるように感じられるかもしれません。しかし本記事で解説した通り、睡眠は記憶の定着などと密接に結びついており、決しておろそかにしてはいけないものです。

しっかりと睡眠を確保し、体調を整えて勉強に邁進することが重要なのです。

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この記事を書いた人

横浜エリアを中心に中学・高校受験に関する役立つ情報を発信しています。

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