【埼玉県立浦和第一女子高等学校の受験情報完全ガイド】偏差値・進学実績・入試・過去問・評判から受験対策まで解説!

はじめに
埼玉県立浦和第一女子高等学校(浦和一女)は、埼玉県トップクラスの偏差値を誇る県立女子校で、難関大学への進学実績も豊富な伝統校です。
本記事では、浦和第一女子高校の偏差値や進学実績、入試・過去問・評判から受験対策まで網羅的に解説します。
埼玉県立浦和第一女子高等学校ってどんな学校?概要まとめ
基本情報
浦和第一女子高校は、明治33年(1900年)創立でさいたま市浦和区岸町に所在する県立の女子高校です。
創立以来125年以上にわたり埼玉県女子教育のトップリーダーとして位置付けられ、全日制普通科(定時制課程も併設)の学校規模は約1000名です。
これまでに国内外で活躍する3万2千人以上の卒業生を輩出しており、歴史と規模を兼ね備えた埼玉県有数の女子進学校と言えます。
出典:当校の歴史・校歌(浦和第一女子高等学校(全日制))
学校概要(浦和第一女子高等学校(全日制))
校風・特色
浦和一女の校風は文武両道で、知性と品格を重んじながら生徒の自主性やリーダーシップを育むことに特徴があります。
「世界で活躍できる知性と教養、逞しさを備え、社会に貢献する高い志を持った魅力あるリーダー」を育成することを教育目標に掲げており、授業・行事・部活動に全力で取り組む全人格教育を行っています。
具体例として、年に2回のスポーツ大会や水泳大会、「一女祭」と呼ばれる体育祭・文化祭など学校行事も盛んで、卒業式ではベートーヴェンの「第九」を原語(ドイツ語)で合唱する伝統があります。
浦和一女は高度な学習カリキュラム(スーパーサイエンスハイスクール指定など)と豊かな学校行事を通じ、知・徳・体をバランス良く育む校風を築いています。
部活動
浦和第一女子高校では運動部・文化部合わせて多彩な部活動が設置されており、全国大会レベルで活躍する強豪も存在します。
ボート部は関東大会で3種目制覇を達成するなど屈指の強豪として知られ、バスケットボール部も1950年の皇后杯全日本総合選手権で優勝経験があります。
文化部では、音楽部が全日本合唱コンクール高校部門で初代全国優勝を飾り、現在も全国大会常連の古豪として有名です。
さらにアナウンス部もNHK杯全国高校放送コンテストなどで上位入賞するなど活躍が目立ちます。
制服
浦和一女の制服は、紺色のブレザーにフレアスカートを合わせた伝統的なスタイルです。
現在のデザインは昭和25年に制定されて以来大きく変更されることなく受け継がれており、清楚で品格ある印象を与えます。
冬服は濃紺ブレザーとひだの入ったスカートという旧制高校以来の伝統的デザインですが、近年では制服にスラックスも導入され、入学時にスカートかスラックスを選択可能です。
出典:当校の歴史・校歌(浦和第一女子高等学校(全日制))
学校説明会・入試情報(浦和第一女子高等学校(全日制))
教育目標・校訓
浦和第一女子高校の教育目標は、知性と個性を兼ね備え社会に貢献できる女性リーダーの育成です。
健全な心身と豊かな個性を持ち、平和な国家の発展に寄与する公民を育てることを目指しているためです。
指導方針には「協同・科学的態度・勉学・情操・技能・礼儀・勤労・健康」の8項目が掲げられ、他者との協調や探究心、礼節や勤労の精神などバランスの取れた人間教育を重視しています。
略称
埼玉県立浦和第一女子高等学校は、一般に「浦和一女(うらわいちじょ)」または単に「一女(いちじょ)」と略称されています。在校生や卒業生、地域の人々にも広く浸透しており、例えば、他校の生徒や地元では「一女生」という呼び方で浦和一女の生徒を指すことも多いです。
アクセス
浦和第一女子高校はJR浦和駅から徒歩約8分という好立地にあり、通学アクセスに優れています。
最寄りの浦和駅には宇都宮線・高崎線・京浜東北線・湘南新宿ラインの各JR路線が乗り入れており、県内各地からの通学がしやすいです。
JR浦和駅西口から学校までは一直線の徒歩圏内で、さらにJR南浦和駅からも徒歩12分程度でアクセス可能です。
住所は埼玉県さいたま市浦和区岸町3丁目8-45で、浦和駅周辺の市街地に位置しています。
公共交通機関でのアクセスが良好なため、遠方からの通学者も含め多くの生徒が快適に通学できる環境です。
埼玉県立浦和第一女子高等学校の偏差値・内申点目安

最新の偏差値
浦和第一女子高校の最新の偏差値は非常に高く、おおむね72~73程度となっています。
この偏差値は埼玉県内の公立高校でもトップクラスであり、公立女子校としては全国で最も高い水準です。
埼玉県の公立高校で偏差値70以上を記録しているのは浦和高校(男子校)・大宮高校・浦和一女のみで、これら3校は「県立御三家」と称されています。
2025年度入学者向け偏差値一覧でも浦和一女は埼玉県内公立で3位(県内全高校中7位)にランクしており、浦和一女は極めて難易度の高い高校であることがわかります。
出典:浦和第一女子高校(埼玉県)の偏差値 2025年度最新版(みんなの高校情報)
合格に必要な内申点の目安
浦和一女の入試では当日の学力検査が重視されますが、それでも中学校での内申点(調査書)の重要性は無視できません。
優秀な受験生ほど中学校の成績も軒並み高いため、内申が良くないと得点面で大きな不利を負ってしまうからです。
浦和一女では入試選抜時に学力検査:約70%・内申書:約30%の比率で評価されますが、特に中学3年次の成績(評定)は2倍の重みで換算されるため、主要教科でオール5を取るくらいの成績が望ましいでしょう。
合格の目安として内申点は9教科ほぼ満点(ほぼオール5)を目指すことが理想であり、そこに高い当日点(学力検査得点)を組み合わせることで浦和一女合格への可能性が高まります。
近隣/同レベルの高校との比較
浦和第一女子高校は浦和高校・大宮高校と並ぶ「県立御三家」と称されるトップレベルの進学校です。
3校はいずれも偏差値70超えの難易度を誇り、公立高校トップクラスの実績を出しています。
近隣の有力校とも互角の進学力を持っています。
埼玉県立浦和第一女子高等学校の入試情報(2025年度版)
募集定員・入試日程
浦和第一女子高校の募集定員は360名で、入試の学力検査は例年2月下旬に実施され合格発表は3月上旬です。
募集定員360名のうち第1次選抜で60%、第2次選抜で40%を合格者として選抜します。
例えば2025年度入試では、出願期間が1月下旬~2月上旬、志願先変更期間が2月18~19日、学力検査が2月26日、入学許可候補者発表が3月6日に行われました。
毎年2月末に学力試験が行われ、約1週間後に合格発表という日程になっています。
出典:令和7年度埼玉県公立高等学校入学者選抜に関する情報(埼玉県教育委員会)
令和8年度埼玉県公立高等学校入学者選抜に関する情報(埼玉県教育委員会)
選考基準
浦和第一女子高校では学力検査の結果を特に重視する選考が行われ、学力検査と調査書の点数を加算した総合点で合否が決まります。
第1次選抜では学力検査約60%:調査書約40%、第2次選抜では学力検査約70%:調査書約30%という比率で評価されます。
また、面接や特色検査による加点は基本的に行われていません(令和7年度帰国生入試では面接が行われました)。
令和6年度入試の選抜基準でも、学力検査500点と調査書335点のみで835点満点(第1次選抜)とされ、その他の資料(面接・特色検査)は「実施しない」と明記されています。
学力試験重視で、公平に試験成績と内申点の合計によって合否が判定されます。
出典:全日制 県立浦和第一女子高等学校(普通科)(埼玉県教育委員会)
学力検査
浦和第一女子高校の学力検査は国語・数学・社会・理科・英語の5教科で行われ、各50分100点満点、合計500点満点です。
数学と英語の2科目については難易度の高い「学校選択問題」が採用されており、応用力を問う出題が目立ちます。
実際、浦和一女の入試問題では英語長文読解の文章量が多く、数学も発展的な問題が含まれるため、教科書レベルを超えた高度な対策が必要となってきます。
よって、基礎固めに加えて難易度の高い問題演習に取り組み、特に数学・英語の応用問題への対応力を鍛えておくことが重要です。
出典:全日制 県立浦和第一女子高等学校(普通科)(埼玉県教育委員会)
調査書
浦和第一女子高校では中学校の調査書(内申点)を点数化して合否資料とし、評定は3年生を重視した配点になっています。
9教科の評定を1年:2年:3年=1:1:2の割合で点数化し、学習の記録として180点満点を算出します。
また、生徒会活動や部活動等での成果により最大120点が加算され、英検準2級以上・漢検2級以上の取得で最大35点が加算されます。
例えば中3でオール5を取れば「学習の記録」で高得点になり、さらに生徒会長や県大会出場などの実績があれば「特別活動等」で満点近く獲得できます。
このように、内申点は3年次の成績が重視され、行事・部活動や資格取得も評価対象となりますが、特別な傾斜配点(教科重点化)は行われていません。
出典:全日制 県立浦和第一女子高等学校(普通科)(埼玉県教育委員会)
面接
浦和第一女子高校では、一般募集では面接がありませんが、帰国生入試では個人面接が実施されます。
質問内容は「志望理由」「中学校で頑張ったこと」「将来の目標」などが一般的で、生徒の人柄や浦和第一女子高校で学ぶ意欲が見られます。
出典:学校説明会・入試情報(浦和第一女子高等学校(全日制))
特色検査/自己表現検査など
浦和第一女子高校では特色検査(自己表現検査等)は実施されていません。
受験生は学力試験と内申点で評価される仕組みとなっています。
合格ボーダーライン予測
浦和第一女子高校に合格するためには内申点が高いことが望ましく、当日点でも5科目合計で8割程度(400点前後)を目標にすると安全圏と考えられます。
受験者層は内申オール5に近い優秀な生徒が多く、内申が低い場合はその分当日得点で挽回しないと大きく差をつけられてしまうためです。
内申点と当日点のバランスにもよりますが、目安として「内申点が優秀+当日約400点」を目標に準備すると合格ラインに届くと予測されます。
倍率の推移
浦和第一女子高校の入試倍率は近年おおむね1.3~1.4倍程度で推移しており、大きな変動はありません。
例えば2024年度入試倍率は1.31倍、2023年度は1.37倍と毎年1倍台後半で推移しています。
埼玉県内では市立浦和高校(共学、偏差値68)の倍率が突出して高いですが、浦和一女も常に上位人気校として倍率トップ10内に入る状況です。
浦和一女の競争倍率は毎年ほぼ安定しており、県内でも高い人気を維持していますが、近年はやや志願者数が落ち着きつつある傾向も見られます。
出典:令和7年度 埼玉県公立高等学校における入学志願確定者数(埼玉県教育委員会)
学費
浦和第一女子高校(公立)の学費は入学時に入学料5,650円、授業料は月額9,900円(年額118,800円)となっています。
公立高校の授業料は国の定めた標準額であり、埼玉県立高校も同様の金額です。
ただし、現在は国の高等学校就学支援金制度により多くの家庭で授業料が実質無償化されています。
一定収入未満の世帯であれば就学支援金が支給され、年間約12万円の授業料負担が全額補助されます。
また、別途PTA会費や教材費、制服代など初年度は数万円程度の諸経費が必要です。
出典:埼玉県立高等学校の授業料・入学料等のあらまし(埼玉県教育委員会)
推薦入試・帰国生入試など
浦和第一女子高校では推薦入試は実施しておらず、一般入試が中心ですが、海外帰国生徒対象の特別選抜(帰国生入試)は実施しています。
帰国生特別選抜では出願資格として「海外在住2年以上で帰国後2~3年以内」などの条件が定められています。
試験日は一般入試と同日で、科目は国語・数学・英語と面接が課され、検定料は2,200円です。
出願時には調査書類に加え、「帰国生徒特別選抜適用申請書」を提出し浦和第一女子高校校長の証明を受ける必要があります。
出典:学校説明会・入試情報(浦和第一女子高等学校(全日制))
過去問の入手方法と活用法
浦和第一女子高校を目指すには、埼玉県公立高校入試の過去問を入手して繰り返し解くことが重要です。
過去問は公式に公開されているものや市販の問題集で入手可能で、十分に活用することで傾向に慣れることができます。
浦和第一女子高校では数学と英語で難度の高い「学校選択問題」を採用しており、基礎問題に加えて応用力や記述力を見る問題が出題されます。
そのため、過去問演習によって高難度の問題形式に慣れておくことが合格への近道です。
埼玉県教育委員会は公式サイトで直近3年分の入試問題と正答を公開しており、無料で閲覧・印刷できます。
また、声の教育社などからは「埼玉県公立高校入試過去問題集(6年+1年分)」といった問題集が販売されており、一女の学校選択問題も収録されています。
過去問の活用法として、まず直近3年分の学校選択問題を解き、その後余裕があれば東京都立など他校の類似高難度問題にも挑戦すると効果的です。
繰り返し演習して出題傾向に慣れ、解答に必要な時間配分や記述力を身につけることが合格へのポイントとなります。
埼玉県立浦和第一女子高等学校の進学実績
大学合格状況
浦和第一女子高校の生徒はほぼ全員が大学進学を目指し、難関大学を含む多くの大学に合格しています。
毎年東京大学や京都大学をはじめとする国公立大学への合格者を輩出し、早慶上智やGMARCHなど有名私大にも多数合格しています。
同校は県内トップクラスの進学校であり、毎年安定して難関校への合格実績を積み重ねていると言えます。
国公立大学 合格実績
浦和第一女子高校では毎年多数の国公立大学合格者を出しており、東京大学・京都大学を含む主要大学への合格者が安定して存在します。
2025年度では東京大学に2名、京都大学に2名の合格者が出ました。
東京大学以外の旧帝大にも、北海道大学5名・東北大学12名・大阪大学1名など合格者がいます。
一橋大学には2025年度に2名が合格し、筑波大学7名、千葉大学9名、埼玉大学23名など首都圏の国公立にも多く進学しています。
女子校ならではの傾向として、お茶の水女子大学への合格者も毎年多く、2025年度9名・2024年度6名・2023年度11名と推移しています。
年度ごとの実績を見ると、浦和一女は東大・京大から地方旧帝大まで幅広く合格者を輩出しており、その数も毎年安定しています。
特に首都圏の難関国立や女子に人気の高い大学(お茶の水女子大など)への進学が目立ち、国公立大学合格実績は県内女子校トップレベルと言えます。
私立大学 合格実績
私立大学についても浦和第一女子高校は早慶上智ICUからGMARCHに至るまで多数の合格者を出しており、年度を通じて安定した実績を残しています。
特に明治大学や立教大学などには毎年突出した合格者数を誇り、女子大学(津田塾・東京女子・日本女子)への合格も目立ちます。
難関国公立を第一志望とする生徒が多い中で、併願校として早慶やMARCHを受験するケースが多いため、結果的に有名私大の合格者数も多くなっています。
2024年度の主な私大合格者数は、早稲田大学62名・慶應義塾大学14名・上智大学43名・東京理科大学59名でした。
GMARCHでは明治大学106名、立教大学105名と突出して多く、中央大学54名、法政大学96名、学習院大学30名と続いています(2025年度)。
前年の2024年度も早稲田48名・慶應23名・上智29名・明治94名・立教125名など多く、年度による増減はあるものの毎年大量の合格者を維持しています。
女子高校ということもあり、津田塾・東京女子・日本女子大学への合格者数も多い点が特徴です。
医学部医学科 合格実績
浦和第一女子高校では医学部医学科への合格者も少数ながら毎年輩出しており、国公立・私立を合わせて数名規模の実績があります。
これには、同校が文部科学省指定のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)として理数教育に力を入れており、探究活動や研究発表の機会が豊富なことが背景にあります。
2025年度の合格実績では、国公立の医学部関連では東京医科歯科大学医学部に1名、新潟大学医学部に1名など各大学で1~2名ずつ計十数名が合格しています。
また私立大学医学部には現役・既卒あわせて7名の合格者が出ました。
その他、薬学部や獣医学部への合格者も複数おり、例年難関医療系学部へ少なくない合格実績があります。
医学部医学科への合格者数は突出して多いわけではありませんが、毎年一定数の生徒が国公立・私立の医・歯・薬・獣医系に合格しています。
現役進学率・浪人率
浦和第一女子高校の現役大学進学率はおよそ78~80%程度で、残りの約20%の生徒は高校卒業後に浪人(予備校等でもう一年受験勉強)して翌年以降の大学合格を目指す傾向があります。
これは県内トップ校としては比較的高い現役進学率であり、生徒の大半は卒業時に大学へ進学するか、進学のため浪人を選択していることを示します。
難関大学を目指す生徒が多いため、現役で合格が叶わなかった場合に浪人を選ぶ割合が一定数存在します。
同じ御三家でも男子校の浦和高校は現役進学率が約43%と低く、大半が浪人するのに対し、一女は女子校であることも影響し浪人率はそこまで高くないと言えます。
指定校推薦枠
浦和第一女子高校は進学実績の優れた伝統校であるため、多くの大学が浦和第一女子高校に指定校枠を提供していると考えられます。
指定校推薦を希望する場合は校内選考で定められた成績基準等を満たす必要があるため、日頃から成績上位を維持することが重要です。
埼玉県立浦和第一女子高等学校の評判・口コミ
良い評判・口コミ
浦和第一女子高校は「文武両道」で充実した学校生活が送れると評判です。
実際の口コミでも「勉強や部活を頑張りつつ学校行事も楽しみたい人におすすめ」という声があり、校内の雰囲気が明るく前向きであることが伺えます。
校則は比較的自由で、生徒の自主性に任される部分が多い一方、いじめの少なさは県内トップクラスで安心して学校生活を送れるとの評価です。
また文化祭や体育祭などの行事は生徒主体で企画・運営され、大いに盛り上がると評判です。
SNS等でも「一女の体育祭は本気度が高くて感動する」などの声が見られ、学校全体で作り上げるイベントが好評です。
施設面では、歴史を感じる校舎ではありますが清掃が行き届き清潔との声が多いです。
学習環境は静かで集中でき、友情や部活動・行事を通じた思い出も多く作れるため、OB・OGからも「一女で良かった」という声が多いのが特徴です。
出典:浦和第一女子高等学校 – 埼玉県の高校(みんなの高校情報)
塾の必要性など客観的な視点
浦和第一女子高校では「塾に通わなくても学校の授業と自習で十分対応可能」というスタンスが示されており、実際に塾を利用しない生徒もいますが、最終的には個人の状況次第というのが客観的な見方です。
得意科目が多く自己管理できる生徒にとって塾は必須ではない一方、不得意科目の補強や難関大対策のために塾を併用する生徒も少なくありません。
同校は補習や講習など校内サポート体制が充実しており、入学説明会でも「塾は必要ない」と案内されるほど学校教育に自信を持っています。
例えばスーパーサイエンスハイスクール(SSH)や放課後の実力養成講座など、学校主催の補講・研修が豊富で、学校の勉強だけで国公立大に合格する先輩もいます。
こうした環境から、学校側は「まずは学校の授業をしっかり活用するように」と指導しています。
出典:浦和第一女子高等学校 – 埼玉県の高校(みんなの高校情報)
卒業生の声
浦和第一女子高校の卒業生からは、同校の充実した教育や校風を称賛する声が多く聞かれます。教師が熱心に指導することや、生徒の自主性を尊重する校風が背景にあるようです。
実際に「主体性も尊重されるし、学力も体力も養える、文武両道の学校です。活気があって個性も豊かな友人ができます」といった卒業生の声もありました。
出典:浦和第一女子高等学校 – 埼玉県の高校(みんなの高校情報)
埼玉県立浦和第一女子高等学校の受験対策と勉強法
合格に向けた年間学習計画の立て方
浦和第一女子高校合格には、1年間を見通した計画的な学習が不可欠です。
難関校ゆえ直前の詰め込みでは対応しきれず、効率的な学習計画と正しい勉強法でコツコツ実力を高める必要があるためです。
勉強習慣がない人は毎日2時間でも継続して取り組む習慣をつけることが合格への第一歩になります。
長期・中期・短期に分けて目標を立てましょう。例えば長期では「1年後に浦和一女合格」、中期では「3か月で英単語500語暗記や数学の図形分野を完璧にする」、短期では「毎日数学問題集を5ページ解く」といった具合に数値目標を設定します。
日々の勉強スケジュールを紙に書き出して見える場所に貼り、達成状況をチェックするなど、計画に沿った学習を習慣化することが大切です。
年間を通した学習計画を立てて実行することで、無理なく効率よく実力を蓄え、本番までに合格ラインに到達しやすくなります。
計画的な努力が合格への道筋です。
内申点対策:
浦和第一女子高校合格には、中学での内申点対策が極めて重要です。
入試では当日の学力検査だけでなく中学校の成績(内申点)も選抜に大きく影響し、浦和一女では一次選抜で6:4、二次選抜で7:3の割合で学力検査と内申点が評価されます。
難関校を受験する生徒は皆内申書の内容も優秀な場合が多く、内申が悪いとそれだけで得点面で大きく遅れを取ってしまうからです。
目標としては評定オール5に近い成績を目指すことが望ましいです。特に中学3年の評定は2年分の重みで評価されるため、3年次は絶対に手を抜かず最高評価を取る努力をしましょう。
具体的な対策として、日頃から定期テスト対策に全力を注ぎ、主要5教科で安定した高得点を取ることが大切です。
また、生徒会や部活動・学校行事にも積極的に参加して実績を残すことで内申書の「特別活動等の記録」で加点が期待できます。
さらに時間に余裕があれば英検準2級や漢検2級以上に挑戦し、資格取得で「その他の項目の得点」加点を狙うのも有効です。
3年間を通じて高い評定を維持し、課外活動や資格取得も活用して内申点をできるだけ高めておきましょう。それが当日の試験結果を支える大きな武器になります。
学力検査対策:
5教科合計の目標点/科目ごとの目標点
5教科合計では最低でも約370~380点以上(500点満点中)を目標にしましょう。 合格圏に入るには9割近い得点が理想です。
科目別には、英語・数学で高得点を狙いつつ他教科でも安定して点を取ることが重要です。
英語は80点以上、数学も70点程度を目標にすると安全圏と言えるでしょう。
国語・理科・社会も苦手科目を作らず、できれば各教科80点前後を取るつもりで準備してください。
科目別対策ポイント(英語、数学、国語、理科、社会)
英語:長文読解の出題量が多く、教科書にない単語が注釈なしで登場することもあります。そのため速読力と語彙力が鍵です。日頃から英文を音読したり、多読して慣れることで対応力を養いましょう。また、栄東高校・淑徳与野高校・開智高校といった浦和一女の併願校になりやすい私立高校の過去問を解き、さまざまな英文に触れておくと効果的です。
数学:浦和一女レベルになると、数学の難問で差がつきやすい傾向があります。基本的な計算問題や一行問題は確実に満点を狙い、時間をかけすぎないことが大事です。難易度の高い大問では「捨て問」を見極め、解ける問題を落とさない戦略が必要です。過去の出題パターンを研究し、頻出分野の演習や応用問題集での練習を積んでおきましょう。
国語:大問構成は小説文、論説文、古文、作文などバランスよく出題されます。読解では自分の意見を入れず、文章の内容を的確につかむ練習が必要です。特に記述問題や作文(書く問題)は避けられないので、日頃から要約や自分の考えを文章にまとめる訓練をしましょう。漢字・語句・文法の問題(大問2など)は努力すれば得点源にできますので、中3までの範囲を繰り返し復習して取りこぼしを防ぐことがポイントです。
理科:生物・化学・物理・地学の幅広い分野から出題されます。それぞれ基礎知識の暗記はもちろん、実験観察に関する考察問題や計算問題も出題されます。過去問演習を通じて、よく出る実験パターンや作図・計算問題に慣れておきましょう。計算問題では公式の使い方だけでなく、単位変換やグラフの読み取りにも注意が必要です。
社会:地理・歴史・公民から満遍なく出題され、記述や資料分析も含まれます。地理では地図や統計資料を読む練習、歴史は年代順の出来事整理や記述対策、公民は時事的なテーマやグラフの読み取りなど総合力が試されます。用語暗記だけでなく、資料を使った問題演習を重ね、記述練習も行っておきましょう。特に時事問題は直近のニュースもチェックし、自分の言葉で説明できるようにしておくと万全です。
おすすめ参考書・問題集
浦和一女レベルの対策には、まず埼玉県公立高校入試の過去問題集(過去5~10年分)を活用することが基本です。市販の『埼玉県 公立高校 過去問』(声の教育社など)を繰り返し解いて傾向を掴みましょう。
数学や英語の学校選択問題対策としては、『全国高校入試問題正解』(英語・数学)などで他県の難問にも挑戦すると実力アップに繋がります。
また、英語は長文読解強化に「速読英単語」シリーズや長文問題集、数学は発展問題に対応できる「標準問題集」や塾発行の難関校用問題集がおすすめです。
国語は記述力養成に「即戦ゼミ」シリーズの記述対策本、理科社会は要点整理と頻出問題演習ができる参考書(例えば「整理と対策」シリーズ)を活用し、知識の穴を埋めつつ演習量を確保しましょう。
特色検査/自己表現検査 対策:
浦和第一女子高校では特色検査や自己表現検査は課されませんが、これらを実施する学校では入試における重要な選抜要素となります。
特色検査とは各校の特色に応じて行われる実技や小論文等の試験であり、学力検査や内申点に加えて受検生の多面的な力を見るためのものです。
実施校では配点も定められ、合否に直結するため、対策が必要になります。浦和一女の選抜基準では「その他の資料」はなく特色検査はありません。
面接対策:
浦和第一女子高校の一般入試では面接は課されませんが、面接試験を実施する学校を受験する場合や、帰国生入試を受験する場合は、入念な対策が必要です。
面接では筆記では分からない受検生の人柄や意欲、コミュニケーション力が評価されます。実施校の面接評価の観点として「志望動機の明確さ」「学習意欲・関心」「各校で必要とされる資質」が挙げられており、どんな質問にも自分の言葉で誠実に答える姿勢が重視されます。
よく聞かれる質問としては「志望理由・動機」「入学してやりたいこと」「中学時代に頑張ったこと」などがあります。他にも「あなたの長所・短所」「将来の夢」「最近気になったニュース」は頻出です。これらの質問に対してそれぞれ自分なりの答えを用意し、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
また、面接練習は非常に有効です。学校の先生にお願いしたり、保護者や友人に面接官役をしてもらい、模擬面接を繰り返すことで回答内容を整理しスムーズに話せるようになります。練習では質問に対し「結論→理由や具体例→結論」の順で簡潔に答える訓練をすると、論理的で伝わりやすい回答になります。
想定質問例としては前述の定番事項に加え、「浦和第一女子高校の校風をどう思うか」「中学校で心に残った行事は何か」「最近読んだ本は?」など学校独自の質問もあり得ますが、焦らず落ち着いて、自分の考えを自分の言葉で述べれば大丈夫です。
過去問・模擬試験の効果的な活用法
過去問演習と模擬試験の活用は合格力向上に欠かせません。
過去問を解くことで浦和一女入試の出題傾向や難易度を把握でき、頻出パターンに慣れることができます。
また模擬試験は本番さながらの時間配分や雰囲気を経験でき、自分の得意分野・苦手分野が明確になります。
さらに現在の自分の偏差値や志望校合格可能性を数値で把握できるため、勉強計画の修正にも役立ちます。
効果的な活用法として、まず過去問は5〜10年分を夏休み以降に計画的に解きましょう。最初は時間無制限で解いてみて、その後実際の試験時間で解く練習をします。間違えた問題は類題を復習し、出題パターンを分析することが大事です。
模擬試験は北辰テストなど地域の模試を積極的に受験しましょう。模試の成績表から弱点がわかったら早めに補強し、偏差値推移で自分の位置を確認して勉強の強弱をつけます。
模試は緊張感をもって受け、本番と同じメンタルで挑む訓練をすることで、本番当日も実力を発揮しやすくなります。
過去問で傾向を把握し、模試で現在地を確認する—この二本柱を上手に活用すれば、効果的かつ計画的な受験勉強が可能です。
繰り返し演習と分析を行い、弱点を潰していくことで合格への確かな手応えが得られるでしょう。
おすすめ併願校パターン
浦和第一女子高校を目指す場合、高難度の私立高校を併願校に選ぶケースが多いです。
第一志望が県内最難関の女子校であるため、安全校として学力レベルの近い私立を併願し合格を確保しておく生徒が多い傾向にあります。
栄東高校・淑徳与野高校・開智高校などは浦和一女志望者に人気の併願校です。
これらの学校は難関大学への進学実績も豊富で学力水準が高く、公立入試前に合否が判明するため、早めに合格を得ておくことで精神的な余裕を持って公立入試に臨めます。
いずれにせよ、難易度と通学可能圏を考慮して併願校を選ぶことが大切です。
自分の学力や志望に合った併願校を選び、受験全体のリスクヘッジを図りましょう。それにより第一志望合格へのチャレンジに集中しやすくなります。
まとめ
浦和第一女子高等学校は1900年創立の県内最古の伝統校で、毎年安定して東京大学をはじめ難関大学への合格者を輩出する県内トップクラスの進学校です。
女子校ながら生徒は活発で行事や部活動にも熱心に取り組み、知性と教養だけでなく主体性やリーダーシップも育める魅力があります。
そんな浦和一女に合格するためには、本記事で述べたように内申点対策から学力検査対策まで計画的な努力が求められます。
偏差値70超えの難関校ですが、綿密な年間学習計画のもと、定期テストと入試勉強を両立させ、過去問演習や模試を活用しながら実力を養っていけば道は開けます。
あなたの志望校合格に少しでも本記事が参考になれば幸いです。