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【神奈川県立川和高等学校の受験情報完全ガイド】偏差値・進学実績・入試・過去問・評判から受験対策まで解説!

神奈川県立川和高等学校の受験情報完全ガイド
目次

はじめに

神奈川県立川和高等学校(以下、川和高校)は、横浜市に所在する進学指向の強い公立高校です。最新の偏差値は68と非常に高く、神奈川県内でもトップクラスの難関校に位置付けられています。本記事では、川和高校の基本情報から進学実績、入試の傾向、受験対策まで詳しく解説します。川和高校を目指す受験生に役立つ情報を網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。
出典:川和高校(神奈川県)の情報(偏差値・口コミなど)(みんなの高校情報)

神奈川県立川和高等学校ってどんな学校? 概要まとめ

基本情報

川和高校は神奈川県横浜市都筑区川和町に位置し、1962年設立の県立高校です。全日制普通科の共学校で、50分授業・2学期制を採用しています。学区制限はなく、幅広い地域から生徒が集まります。地元では「川和(かわわ)」と呼ばれ親しまれており、地域に根差した伝統校として知られています。
出典:令和6年度学校案内(神奈川県立川和高等学校)

校風・特色

川和高校は文武両道の校風で、勉強と部活動の両立を重んじる自主性あふれる環境が特徴です。「連続性」と「多様性」が教育課程の特徴で、3年次では多くの選択科目を設置するなど生徒の多様なニーズに応えられるようなカリキュラムが組まれています。一方、生徒主体の行事も盛んで、体育祭・文化祭(川和祭)・球技大会では生徒が企画運営を行い大いに盛り上がります。このように高度な学習環境と活発な学校行事が両立しており、「勉強に部活にイベントに全部全力で取り組む」校風が培われています。
出典:令和6年度学校案内(神奈川県立川和高等学校)

部活動

部活動も非常に活発で、約97%の生徒が何らかの部に所属します。運動部・文化部ともに種類が豊富で、陸上競技部・野球部・サッカー部・バスケットボール部・ダンス部などが近年好成績を収めています。特に野球部は公立ながら県大会ベスト8進出の実績もあり注目されています。また、体育祭や文化祭の運営を担う「執行部」といった珍しい部も存在し、生徒が学校行事を作り上げる伝統を支えています。公立高校では異例ですが、サッカー部や吹奏楽部にはプロ経験者の指導者を招くなど、本格的な指導体制も整っています。
出典:令和6年度学校案内(神奈川県立川和高等学校)

制服

川和高校の制服は、男子は黒の詰襟学生服(学ラン)、女子はグレーのブレザーとなっています。女子の制服はリボンやネクタイを付けないシンプルなデザインです。昔ながらの落ち着いた制服で、公立伝統校の装いとして定着しています。
出典:令和6年度学校案内(神奈川県立川和高等学校)

教育目標・校訓

川和高校の教育目標は「心身ともに健全な人材の育成」であり、校訓は「誠実・勤勉・質朴」です。この校訓のもと、生徒の自主自律の精神や規律・責任を重んじる指導がなされています。多様な分野でリーダーシップを発揮し、堅実に社会に貢献できる人材の育成をめざし、健やかな体、たくましい精神力及び思いやりを育む教育に取り組んでいます。
出典:令和6年度学校案内(神奈川県立川和高等学校)

略称

学校名は「川和高等学校」ですが、一般には「川和(かわわ)」と略して呼ばれます。地元や生徒の間では「川和高校」をさらに省略して「川和」と言うのが普通で、親しまれた呼称となっています。例えば「川和に通っている」「川和の文化祭」といったように使われ、地域でも通じる名称です。なお、同じ読みの高校は他にないため、「川和」で本校を指すことができます。

アクセス

最寄り駅は横浜市営地下鉄グリーンライン「都筑ふれあいの丘駅」で、駅から徒歩約15分の距離にあります。また、東急田園都市線「市が尾駅」や市営地下鉄ブルーライン「センター南駅」からは横浜市営バス(306系統・305系統など)が「川和高校入口」バス停まで運行しており、下車徒歩5分でアクセス可能です。このように電車とバスを組み合わせた通学も便利で、横浜市内各地から通学圏に入ります。
出典:アクセス(神奈川県立川和高等学校)

神奈川県立川和高等学校の偏差値・内申点目安

神奈川県立川和高等学校の偏差値・内申点

最新の偏差値

川和高校の最新偏差値は68です。この数値は神奈川県内の高校でおよそ10位、公立高校に限れば6位に相当し、全国的に見ても上位校に位置付けられます。難関国私立高と肩を並べるレベルであり、受験難易度は非常に高いと言えます。なお、この偏差値は模試データに基づく目安ですが、川和高校志望者は概ね偏差値70前後の実力層と競うことを意識しましょう。
出典:川和高校(神奈川県)の情報(偏差値・口コミなど)(みんなの高校情報)

合格に必要な内申点の目安

川和高校合格には内申点(調査書点)の比重が大きく、高い評定が必要です。選考基準上、内申点重視の傾向があり、目安として135点満点中およそ127点が必要とされています。オール5に近い評定平均が求められる水準で、他校と比べても内申基準はかなり高めです。つまり、中学校で主要教科はもちろん、副教科も含めてほとんど「4」以上(できれば「5」)を揃える必要があります。内申点が不足する場合、当日試験で挽回するのは難しいため、日頃から定期テストや提出物で高評価を積み重ねることが重要です。
出典:令和6年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準の公表について(神奈川県ホームページ)

近隣/同レベルの高校との比較

川和高校は県内トップクラスの難関校であり、同程度の偏差値帯の高校としては県立相模原高校や私立鎌倉学園高校などが挙げられます。偏差値68という水準は、神奈川では横浜翠嵐高校や湘南高校といった超難関校(偏差値70前後)に次ぐランクで、厚木高校・柏陽高校(偏差値67~69)と肩を並べるレベルです。実際、進学実績を見ると川和は厚木や柏陽と並び称されることも多く、難易度的にもこれらの学校と比較されます。また、学区は違いますが東京都内の都立上位校とも偏差値帯が近く、川和高校は首都圏でも有数の進学校と言えるでしょう。同エリアの併願先としては、偏差値を少し下げた県立希望ケ丘高校や市ヶ尾高校などを選ぶ受験生もおり、自分の学力や志望に応じて比較検討されています。
出典:神奈川県立川和高校の偏差値は?評判・進学実績・倍率を紹介(武田塾)

神奈川県立川和高等学校の入試情報

募集定員・入試日程

2024年度(令和6年度)の川和高校募集定員は319名でした。例年、定員は約320名程度で推移しています。入試日程は神奈川県公立高校共通の日程で行われ、出願期間は1月下旬学力検査(筆記試験)・面接は2月中旬に実施されます。合格発表は3月上旬(令和6年度は3月1日)に行われ、その翌日までに入学手続き締切というスケジュールでした。このように例年1~3月にかけて入試関連行事が進みますので、受験生はスケジュールに合わせて準備を整える必要があります。
出典:1 一般募集共通選抜志願締切時志願状況 (全日制の課程)(神奈川県ホームページ)

選考基準

川和高校の入学者選抜は第一次選考(募集人員の90%)と第二次選考(同10%)に分かれています。第一次選考は「内申点:学力検査:特色検査」を 4 : 6 : 1 の比率で評価し、面接は実施されません。

第二次選考は学力検査重視となり、「学力検査:内申点:特色検査」が 7 : 3 : 1 です。2024年度入試から神奈川県共通面接が廃止されたため、川和高校でも面接による評価は行われていません。
出典:令和6年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準の公表について(神奈川県ホームページ)

学力検査

学力検査は国語・数学・英語・理科・社会の5教科で、それぞれ100点満点・試験時間50分で実施されます(※時間・配点は県下一律)。問題は神奈川県共通問題で、基礎から応用まで幅広く出題されるのが特徴です。近年の傾向として、英語は長文読解の分量が多くリスニングも含め平均点が低め(2024年度合格者平均47.0点)になる難科目です。数学は図形問題など思考力を要する大問がありますが、基本問題の取りこぼしをなくせば合格者平均(55.6点)程度は十分狙えます。国語は長文読解と記述問題で差がつき、漢字など基礎でしっかり得点することが重要です。理科社会は教科書範囲全体から出題され、一部記述もありますが概ね選択問題中心で、用語暗記と資料読み取りの両方が求められます。総じて川和高校を目指すなら、5教科合計400点以上(8割)を目標に、それぞれの科目で弱点を作らない勉強が必要です。高得点勝負になるため、過去問演習を通じて時間配分や問題傾向に慣れておくことが得点アップの鍵となります。
出典:令和6年度神奈川県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果について

調査書

調査書(内申点)は中学校の成績(評定)の合計点で、川和高校の場合は9教科×5(満点)×3年分=135点満点で評価されます。特定科目を重視する重点化は行われず、全教科を均等に評価する方式です。したがって主要教科だけでなく副教科も含めたトータルでの成績が重要になります。前述の通り合格には内申127点程度が目安と高く設定されているため、在籍中学で定期テストや提出物・授業態度にしっかり取り組み、評定「5」や「4」を安定して取ることが求められます。特に川和高校は内申点の比率が高い選抜を行うため、中3だけでなく中1・中2の内申も含めて抜かりなく積み上げておく必要があります。「苦手科目だけ評定3」という状況でも不利になりかねないため、まんべんなく高成績を取る戦略で臨みましょう。
出典:令和7年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準及び特色検査の概要(神奈川県ホームページ)

面接

2024年度入試以降、川和高校では個人面接は実施されていません。志望動機などは特色検査や提出書類で評価されるため、面接対策は不要です。
出典:令和6年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準の公表について(神奈川県ホームページ)

特色検査/自己表現検査など

川和高校では特色検査が実施されています。神奈川県の学力向上進学重点校に指定されている学校で行われるもので、マークシート方式の検査です(詳細は県教育委員会が公表するサンプル等を参照)。特色検査では、共通の学力検査や内申では測れない総合的な思考力・判断力・表現力をみる問題が出題されます。内容は教科の枠を超えた複合問題や資料解析、グラフ読み取りなどが中心で、オール記号選択式ですが難度は高めです。記述形式の自己表現検査ではありませんが、複雑な問題を読み解く力が要求されます。評価の観点は創造力や問題解決能力で、特色検査の得点は第一次・第二次選考でそれぞれ比率1(約9%相当)として合否判定に加味されます。川和高校志望者は特色検査で大きく失点しないことも重要ですので、普段から思考力系の問題に慣れておくと良いでしょう。
出典:学力向上進学重点校および学力向上進学重点校エントリー校における「マークシート方式」による特色検査の実施について(神奈川県ホームページ)

合格ボーダーライン予測

川和高校の合格ボーダーラインは内申点・学力検査・特色検査・面接すべてを合計した総合点(S値)で決まります。第一次選考のボーダーは約940/1100点程度とも推定されており、これは得点率に換算すると約85%に相当し、非常に高いラインです。内申127点・学力検査400点・面接+特色検査(合計)70点前後を獲得できれば安全圏と考えられます。一方で第二次選考では内申重視となるため、内申が満点近い生徒が多少学力検査点が低くても合格するケースもあります。目安として、評定オール5なら当日点8割弱でも合格圏、評定オール4程度なら当日点9割近く必要といったイメージです。(※年度により変動あり)いずれにせよ川和高校は内申・当日点ともにトップレベルが求められるため、油断せず高得点を目指しましょう。
出典:川和高校の情報(進研ゼミ 高校入試情報サイト)

倍率の推移

川和高校の一般入試倍率(競争率)は毎年おおむね1.3倍前後で推移しています。過去の実績では、2019年度が1.37倍、2020年度が1.28倍で、年度により多少の上下はあるものの1.3倍程度が目安です。直近では2025年度入試で志願者数441名に対し合格者319名となり、取消を含む最終倍率は約1.36倍でした。このように毎年定員を上回る志願者が集まり、1.3倍前後の高倍率が続いています。倍率は出願後の志願変更期間で変動することがありますが、大きく傾向が変わることは少なく、安定して人気校となっています。受験生は倍率に左右されず、確実に合格ラインを超えられるよう準備を進めることが大切です。
出典:1 一般募集共通選抜志願締切時志願状況 (全日制の課程)(神奈川県ホームページ)
<2025年公立高入試>神奈川県が3月の「二次募集」と最終倍率を発表(新横浜新聞(しんよこ新聞))

学費

川和高校は公立高校のため、学費負担は比較的少ないです。入学時には入学金5,650円が必要で、授業料は年額118,800円(毎月9,900円)となっています。ただし、高等学校等就学支援金制度の適用により、多くの世帯では授業料は実質無償化されています。従って、標準的な家庭では授業料の負担はありません(一定以上の所得層を除く)。別途、制服代・教材費・修学旅行積立金・生徒会費などの学校徴収金が必要ですが、公立校ゆえ私立に比べれば負担は軽く済みます。例えば初年度は教科書代や体操着代などが加わりますが、それらを含めても私立の授業料相当額より低い費用で通学可能です。なお、授業料の納入は年2回の分割払いとなっています。家計への負担が少ない点も公立校である川和高校のメリットの一つと言えるでしょう。
出典:県立高校の授業料・諸会費について(神奈川県ホームページ)
公立高等学校の入学検定料・入学料・授業料 奨学金制度等(神奈川県ホームページ)

推薦入試・帰国生入試など

川和高校では推薦入試(いわゆる一般入試前の学校推薦選抜)や帰国生徒対象の特別入試は実施されていません。全ての受験生が2月実施の一般入学者選抜(学力検査等)で選考される仕組みです。神奈川県公立高校の入試制度上、川和高校のような進学重点校では一般入試一本での募集となっており、私立のような学校側からの推薦枠や別枠試験はありません。そのため、受験希望者は内申点と学力試験・面接・特色検査で総合的に評価される共通の土俵で競うことになります。なお、一部の県立高校では中高一貫連携校からの連携推薦などがありますが、川和高校に関してはそうした特殊な募集枠は存在しません。したがって、川和高校合格を目指す場合は通常の一般入試対策を万全にすることが何より重要です。

過去問の入手方法と活用法

川和高校の入試問題は神奈川県共通問題であるため、過去問は神奈川県教育委員会の公式サイトからダウンロードできます(学力検査問題と正答を毎年公表)。書店でも「神奈川県公立高校過去問集」などが市販されており、効率よく入手可能です。特色検査についても県教委がサンプル問題を公開していますので、そちらで傾向を確認できます。過去問の活用法としては、中3の夏休み以降に本番と同じ時間配分で解いてみることが効果的です。まずは5年分程度を通しで解き、自分の得点を把握しましょう。その際、間違えた問題は解答解説を読み、なぜ誤答したか分析することが重要です。弱点分野が見つかれば、学校教材や参考書に立ち返って復習します。また、模擬試験(全県模試など)も積極的に受験し、過去問と併用して実力チェックを重ねてください。過去問は傾向把握だけでなく時間配分の練習にもなります。本番で実力を十分発揮できるよう、過去問演習を計画的に行いましょう。
出典:令和7年度 共通選抜 学力検査問題(神奈川県ホームページ)

神奈川県立川和高等学校の進学実績

大学合格状況

川和高校は毎年多くの卒業生が難関大学へ進学しており、卒業生の8割以上が4年制大学へ合格・進学しています。直近のデータでは、卒業生310名中270名が大学進学、その他(浪人など)が38名でした。このことから現役進学率は約87%と非常に高い水準にあります。特に国公立大学や早慶上理・GMARCHといった有名大学への合格者数が多い点が川和高校の進学実績の大きな特徴です。現役で合格できなかった生徒も、多くは浪人して再挑戦する傾向があり、上位大学進学への意識が高い学校と言えます。進路行事や進学指導も手厚く、大学進学を前提としたサポートが充実しているため、生徒は高い進学意欲を持って高校生活を送っています。
出典:令和6年度学校案内(神奈川県立川和高等学校)

国公立大学 合格実績

国公立大学への合格者も毎年多数輩出しています。地元の横浜国立大学には特に強く、2025年度は36名、2024年度は28名、2023年度34名の合格者が出ました。難関国立では東京大学に2024年度1名(2022年度も1名)、京都大学に2024年・2025年度に1名合格しており、旧帝大クラスへの進学者も少数ながら存在します。首都圏の難関国立では一橋大学に2025年度2名、2024年度8名、東京工業大学にも2024年度6名の合格者を出しています。その他、筑波大学3名、東京外国語大学2名、東京学芸大学1名など、多彩な国公立大学への合格実績があります。毎年国公立大学合格者数の合計は50~60名規模にのぼり、理系・文系ともに幅広い分野の学部に進学しています。特に横浜国立大学への合格者数は県内でもトップクラスで、川和高校生の国公立志向の高さがうかがえます。
出典:令和6年度学校案内(神奈川県立川和高等学校)
令和7年度入試 大学合格者数一覧(抜粋)(神奈川県立川和高等学校)

私立大学 合格実績

私立大学の合格実績も際立っています。難関私大である早慶上智では、2025年度に早稲田大学88名・慶應義塾大学39名・上智大学43名の合格者を出しました。またGMARCHと称される中堅難関私大群にも多数合格しており、2025年度は明治大学184名、法政大学117名、青山学院大学110名、立教大学61名、中央大学58名など、各大学に毎年数十名規模で合格しています。特に明治大学への合格者184名という数字は群を抜いており、川和高校生の人気や実績がうかがえます。その他にも、東京理科大学56名、学習院大学13名、芝浦工業大学21名など理工系私大への実績も豊富です。早慶やMARCH合格者数は県内公立高校でもトップクラスで、毎年のように「現役で早慶に○○名合格」など明るいニュースが飛び込んできます。これらの数字から、川和高校の生徒は国公立のみならず私立難関大にも多数合格し、進路の選択肢が広いことが分かります。
出典:令和7年度入試 大学合格者数一覧(抜粋)(神奈川県立川和高等学校)

医学部医学科 合格実績

医学部医学科への合格者も一定数報告されています。2025年度は、国公立の医学系では山形大学に1名群馬大学に1名千葉大学に1名信州大学に1名高知大学に1名長崎大学に1名の合格者が出ました。私立医大では東京医科大学に1名昭和大学医学部に2名順天堂大学に1名大阪医科薬科大学に1名国際医療福祉大学に1名東海大学に1名の合格者が出ました。また、医学部以外の医療系大学として昭和大学(薬学部等)に1名、北里大学に8名、杏林大学に3名、星薬科大学に8名、昭和薬科大学に6名、麻布大学に1名の合格者があり、これらには医学科進学者も含まれると推察されます。例年、医学部医学科へ現役で進学する生徒は数名程度ですが、浪人を経て医学科に合格する卒業生もいます。川和高校は理系も強いため、医学部志望の生徒も一定おり、在学中から医学部対策に取り組むケースも見られます。医学科進学は狭き門ですが、川和高校で培った学力と努力で合格を勝ち取っている先輩が毎年います。
出典:令和7年度入試 大学合格者数一覧(抜粋)(神奈川県立川和高等学校)

現役進学率・浪人率

川和高校の現役進学率は80%台と高く、多くの生徒が卒業と同時に大学等へ進学しています。前述の通り、2024年春の卒業生310名中271名が現役で大学・短大・専門学校に進学したため、約87%が現役進学という計算になります。残りの約13%(39名)は浪人や予備校等を経て翌年以降の進学を目指す「浪人組」です。難関大学を目指す生徒の中には敢えて浪人を選択する者もいますが、川和高校の場合、大半の生徒は在学中に目標大学へ合格しています。これは学校の進路指導や補習が充実しており、現役合格を後押しする環境が整っていることの表れでもあります。浪人率1~2割という数字は、同レベルの進学校と比較しても低めで、現役合格力の高さがうかがえます。ただし、浪人する生徒の多くは難易度の高い国公立大や医学部等を目指すケースが多く、進路選択として前向きに捉えられているようです。
出典:令和6年度学校案内(神奈川県立川和高等学校)

指定校推薦枠

川和高校には難関私立を含む指定校推薦制度がありますが、大学名や枠数は毎年変動し校内限定で公開されます。希望者は在学中の評定平均が重要になるため、早い段階から成績上位を維持しておくことがポイントです。これらの枠は年度により変更があるため、具体的な大学名・人数はその年の進路指導室からの情報を確認する必要があります。いずれにせよ、日頃から優秀な成績を収めていれば指定校推薦で有利に進学できるチャンスもあるという点で、在校生のモチベーションにもつながっています。

神奈川県立川和高等学校の評判・口コミ

良い評判・口コミ

在校生や保護者からの口コミによると、川和高校は「勉強も部活もイベントも全力で取り組める環境」だと評判です。実際、休み時間にはお弁当を食べながら友達同士で勉強し、昼休みは部活か自主勉強、放課後も部活や行事準備、その後に塾へ行く生徒もいるほど一日が充実しています。忙しい中でも生徒同士が切磋琢磨し合い、高め合える雰囲気があるようです。また校則に関しては「特に不満はない。スマホもOKだし普通の公立校」という声が多く、自由度が高い反面、生徒は真面目で校則を破る人がほとんどいないとのことです。学校行事は生徒主体で盛り上がり、施設は多少古さはあるものの不便は感じない程度に整っています。都筑区の穏やかな住宅街に立地し、環境も良いです。総じて「自主性が尊重され、充実した高校生活が送れる」との良い口コミが目立ちます。
出典:川和高校(神奈川県)の評判(みんなの高校情報)

塾の必要性など客観的な視点

川和高校の授業レベルは高く進度も速いですが、難関大学を目指す生徒の多くは塾や予備校も併用しているのが実情です。口コミでも「放課後に部活が終わった後、塾に通う生徒が多い」と言われており、学校の課題や自習に加えて、塾の模試や講習で力を伸ばすケースが多いようです。ただ一方で、学校内に自習スペースがあり放課後残って勉強する生徒もいたり、先生方が質問対応や補習を行ってくれるため、塾に行かなくても自力で現役合格する生徒もいます。要は生徒それぞれの学習スタイル次第で、川和高校の環境をフル活用すれば塾無しでも十分対応可能です。ただし特に上位大学を目指す場合、塾の模試で自分の位置を測ったり、専門的な対策講座を受けたりするメリットもあります。客観的に見ると、川和高校生の約半数~6割程度は何らかの塾に通っている印象ですが、通わない生徒も独学で成果を出しています。学校と塾の併用について、学校側も否定的ではなく、うまく両立している生徒が多いようです。
出典:川和高校(神奈川県)の評判(みんなの高校情報)

卒業生の声

卒業生からは「川和での3年間で自主的に努力する習慣が身についた」という声がよく聞かれます。在学中、部活と勉強を両立しながら忙しい生活を送ったことで、大学進学後もタイムマネジメントが上手くいっているというエピソードがあります。また「行事の運営に生徒主体で関われた経験が大学のサークル運営やその後の活動に活きている」という意見もあり、川和高校で培ったリーダーシップや協調性がその後の人生の財産になっているようです。難関大学へ進学した卒業生の中には「周囲のレベルが高く大学の授業についていけたのは、川和時代の予習復習の習慣のおかげ」という人もいます。反面、「もう少しゆとりがあっても良かった」と振り返る声もわずかながらありますが、それだけ充実していた証拠とも言えるでしょう。総じて卒業生は川和高校に誇りと愛着を持っており、「川和で良かった」「仲間と切磋琢磨できた日々が今の原動力」といったポジティブなコメントが多数寄せられています。
出典:川和高校(神奈川県)の評判(みんなの高校情報)

神奈川県立川和高等学校の受験対策と勉強法

神奈川県立川和高等学校の受験対策と勉強法

合格に向けた年間学習計画の立て方

川和高校合格のためには、中学3年間を通した計画的な学習スケジュールが欠かせません。まず中学1~2年で基礎学力と主要教科の内申点をしっかり確保し、中3の夏までに5教科の学習範囲を一通り終える計画が理想です。具体的には、中3の夏休み前までに学校の授業進度に加えて自主的に先取り学習を進め、夏休みから過去問演習や応用問題演習に取りかかれる状態にします。年間計画の例としては、<u>中3の5~7月で受験範囲の総復習と弱点補強、夏休みに過去問5年分演習と暗記事項の総仕上げ、9~10月に模擬試験を受けて得点力アップ、11~12月に過去問演習の二巡目と苦手分野の徹底克服、1月に総仕上げと面接対策</u>——といった段取りが考えられます。もちろん個々人で進度は異なりますが、大まかな年間スケジュールを立てておくと勉強のペースが掴みやすくなります。学校行事や部活との両立も考慮し、早め早めの準備を心がけましょう。特に内申点対策と受験勉強の両立が重要な川和高校では、「内申確保→入試対策集中」という切り替えを意識した年間計画が有効です。

内申点対策:重要性と目標設定、具体的な対策法

川和高校合格には内申点が合否を大きく左右するため、中学校での内申点対策が最優先事項です。まず目標設定として、評定オール4以上(できれば主要5教科はオール5)を狙いましょう。内申点127/135が目安ということは、9教科平均で4.7程度が必要になる計算です。具体的な対策法としては、定期テストで高得点を取ることが肝心です。日頃から授業をしっかり聞き、学校のワークや配布プリントを繰り返し復習しましょう。テスト前は計画的に勉強スケジュールを組み、苦手分野は先生に質問して解消するなどして臨みます。また、副教科(音楽・美術・保体・技家)も内申点に含まれるため、提出物や実技テストで手を抜かないことが大切です。例えば美術の作品提出は丁寧に仕上げ、技術のレポートは期限前に完成させ提出するなど、「評価されるポイント」を確実に押さえましょう。授業態度も評定の一部なので、居眠りや私語は厳禁です。小テストや漢字テストなど細かな点も積み重ねて評価につながります。「内申点=日頃の努力の結晶」と心得て、中1からコツコツと積み上げてください。
出典:【高校受験】川和高校の特徴・校風・偏差値・難易度まで解説(湘南ゼミナール)

学力検査対策:

5教科合計の目標点/科目ごとの目標点:川和高校合格者の学力検査得点は5科合計で概ね400点以上/500点(1科目あたり80点以上)と言われます。したがって各科目80点を目安に、不得意科目を作らないことが重要です。得意科目は90点以上、苦手科目でも70点以上を取るつもりでバランスよく点数を確保しましょう。

科目別対策ポイント:

  • 英語:長文読解とリスニングが鍵です。毎日の英単語暗記と音読練習で基礎力を固め、過去問で読解スピードを養います。リスニングは市販の問題集や英語ニュースなどを活用し、耳慣らしをしておきます。文法問題も落とさないよう、中学英文法を総復習しましょう。
  • 数学:教科書の例題・標準問題を完璧にし、計算ミスをなくすことが第一です。その上で、発展問題や過去問の図形・関数問題に挑戦し、思考力問題にも慣れます。時間配分も重要なので、制限時間内に解き切る練習を繰り返してください。
  • 国語:漢字・語句の知識問題で満点を狙い、現代文読解で失点を最小限にします。日頃から文章を読む習慣をつけ、要約や記述練習もしておくと記述問題で差がつきません。古文漢文は中学範囲の基礎的な内容を押さえ、苦手意識を無くしましょう。
  • 理科:各分野(物理・化学・生物・地学)の基本原理を理解し、用語暗記は徹底します。計算問題(オームの法則、運動、化学変化の量的関係など)は典型パターンを押さえましょう。資料やグラフを読み取る問題も多いので、過去問演習で慣れておきます。
  • 社会:地理・歴史・公民とも教科書内容を網羅的に暗記することが必要です。白地図や年表を書いて地名・出来事を覚え、公民の用語もニュースと関連付けて理解すると定着しやすくなります。記述は少ないですが、資料読み取り問題で得点を落とさないよう、統計グラフや文章資料の読み方にも慣れましょう。

おすすめ参考書・問題集:

  • 英語:「神奈川県公立高校入試問題 集録(声の教育社)」過去問+ヒント解説
  • 数学:「新中学問題集 発展編(東京出版)」応用力強化に有用
  • 国語:「中学国語読解をひとつひとつわかりやすく。(学研)」記述対策に最適
  • 理科:「最高水準問題集 中学理科(文英堂)」難問挑戦用
  • 社会:「歴史年代暗記カード」「地理一問一答」(自主制作可)暗記補助

特色検査/自己表現検査 対策:

川和高校では特色検査が課されるため、その対策も忘れずに行いましょう。特色検査は思考力問題が中心で難易度が高いため、普段の勉強では得られない総合力を養う必要があります。出題傾向としては、複数教科にまたがる資料読み取り問題や、数学的思考・論理パズル的な問題、長文の文章から推論する問題などが見られます。記述ではなくマーク式とはいえ難問揃いなので、対策方法としてはまず神奈川県教育委員会公表の特色検査サンプル問題に取り組んでみてください。それにより問題の雰囲気を掴むことができます。さらに、市販の「特色検査対策問題集」や他県の類似問題(思考力テストなど)を練習するのも有効です。大切なのは自分なりの考え方プロセスを確立することです。問題文を読んでポイントをメモする習慣や、グラフ・表のどこに注目すべきかを見抜く訓練を重ねましょう。また、中学教科の枠組みにとらわれず、例えば時事問題やニュースについて自分の意見をまとめてみるのも思考力向上につながります。特色検査の配点はそれほど高くはありませんが、差がつきやすい部分なので、しっかり準備して他の受験生に差を付けたいところです。
出典:令和7年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準及び特色検査の概要(神奈川県ホームページ)

面接対策: 

(※川和高校の一般入試では面接がありませんが、一般論として記述します。)

公立高校入試で面接を課す学校の場合、面接対策も重要な合格要素となります。評価ポイントとしては、「志望動機の明確さ」「中学校での取り組みや成果」「高校で挑戦したいこと」などが見られます。また、受け答えの態度(礼儀・表情・声の大きさ)やコミュニケーション能力も評価対象です。練習方法としては、まず想定質問に対する自分の回答を用意します。典型的な質問例として、「志望理由を教えてください」「中学校生活で力を入れたことは何ですか」「将来の目標は?」などが挙げられます。これらについて自分の言葉で具体的に答えられるよう、紙に書き出して整理しましょう。その後、学校の先生や親、友人に協力してもらい模擬面接を繰り返します。入室から退室までの流れ(ノック、挨拶、着席許可を待つ等)も含めリハーサルすることで、本番でも落ち着いて対応できます。たとえば、鏡の前で笑顔と姿勢をチェックしたり、声に出して練習を録音してみるのも効果的です。結論として、面接実施校を受験する際は早めに想定問答を準備し、繰り返し練習することで自信を持って本番に臨めるようになり、面接得点で有利に立てるでしょう。
出典:令和7年度神奈川県公立高等学校入学者選抜選考基準及び特色検査の概要(神奈川県ホームページ)

過去問・模擬試験の効果的な活用法

過去問模擬試験は受験勉強の仕上げに欠かせないツールです。過去問は神奈川県の公立高校入試問題(共通選抜)を少なくとも直近5~10年分は解き、出題傾向を完全に把握しましょう。効果的な活用法として、まず夏休み頃に時間無制限で1年分解いてみて弱点を洗い出します。その後、秋以降は本番と同じ時間制限で解き、実戦力を養います。過去問演習では解き直しが重要です。間違えた問題は解説を読み、類題を他の問題集で探して解くなど、二度と間違えないようにします。自分専用の「間違いノート」を作り、誤答の原因(知識不足・ケアレスミス・読み違い等)を書き留めておくと良いでしょう。また、模擬試験(全県模試・W合格模試など)は定期的に受け、自分の志望校判定や弱点チェックに活用します。模試の判定結果はあくまで目安ですが、川和高校がA判定になるくらいの偏差値・点数を取れるようになると自信がつきます。模試でも過去問同様、解きっぱなしにせず復習を徹底しましょう。タイムマネジメントも過去問・模試演習で鍛えられます。5教科を通しで解く練習により体力・集中力も付き、本番で実力を発揮しやすくなります。最後の追い込み期(1~2月)は新しい問題に手を出すより、過去問と模試の復習に時間を充てて完成度を高めることが効果的です。

おすすめ併願校パターン

川和高校を第一志望とする場合、併願校の組み合わせは地域や難易度に応じて様々なパターンが考えられます。私立高校を併願するケースでは、同じくらいの偏差値帯の難関私立を押さえとして受験する人が多いです。具体的には桐蔭学園高校(プログレスコース偏差値68)や山手学院高校(特別進学コース偏差値70)、中央大学附属横浜高校(偏差値69)などが川和志望者の併願先として人気です。これらの私立は合格難易度が川和高校と同等かそれ以上ですが、チャレンジ精神で受ける生徒もいます。また、公立第二志望としては、同じ横浜市内で川和よりやや易しめの市立金沢高校県立希望ケ丘高校、または学区が合えば県立多摩高校などを併願に考える人もいます。併願校選びのポイントは、「安全校」と「チャレンジ校」をバランス良く組み合わせることです。川和高校が第一志望(チャレンジ校)なら、確実に合格できる私立を1~2校押さえておくと精神的に安心です。地域性も考慮し、自宅から通いやすい範囲の学校を選びましょう。塾の先生や学校の進路指導とも相談し、自分の偏差値や内申に見合った併願プランを立ててください。例年、川和志望者は私立併願校として桐蔭学園・山手学院・日本大学第三高校などを受験するケースが多く、公立第二志望には同じ学力向上進学重点校の厚木高校柏陽高校を狙う強者もいます。自分に合った併願戦略で受験に臨みましょう。
出典:【2025年】川和高校の偏差値は?内申点や校風・進学実績などを徹底解説! (ゼロからわかる受験塾)

まとめ

神奈川県立川和高等学校は、文武両道の校風、高い進学実績、そして自主性を育む教育環境という大きな魅力を持つ学校です。在校生は勉強に部活に行事にと充実した日々を送り、多くの卒業生が難関大学へ羽ばたいています。川和高校での3年間は、学力だけでなく人間的成長も遂げられる貴重な時間となるでしょう。その反面、入学するためのハードルは高く、内申点対策から受験勉強まで計画的かつ戦略的に取り組む必要があります。本記事で述べたように、日々の授業を大切にして内申点を確保し、過去問演習や模擬試験で実戦力を磨いていけば、きっと合格への道筋が見えてきます。川和高校に合格することは決して簡単ではありませんが、「絶対に川和に入りたい」という強い意志を持って努力を積み重ねれば夢は実現します。川和高校の校門をくぐる日を目指して、自信を持って受験勉強を進めてください。あなたの努力が実り、川和高校で素晴らしい高校生活を送れることを心から願っています!

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この記事を書いた人

ハマジュク編集部は実際に中学受験を経験した人や、全国トップ20(県内トップ3)の学校に進学した人が揃っています。また、塾講師や家庭教師として、県内のトップ校に進学させる実績や、偏差値を30以上上げて志望校へ合格させた経験を持つメンバーで構成されております。受験や講師としての経験も踏まえて、横浜エリアを中心に中学・高校受験に役立つ情報を発信しています。

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